SWEETFILLA / 2026-04-11

生理が来てるのに更年期の前兆が出た33歳・千葉の1年7ヶ月

夜中2時、千葉の洗面台で顔に水をかけながら思った。生理は来てるのに、なぜ体が燃えるように熱い。33歳でプレ更年期と言われた私が、エクオールと婦人科オンライン診療で気づいたこと。


「あれ、なんか熱い」夜中2時の洗面台

千葉の持ち家、14畳のリビングを抜けた先の洗面台。夫が寝ている寝室から一番遠い場所で、顔に冷水をかけた。

時刻は2時14分。

生理は来ている。先月も今月も、きっちり28日周期で。なのになぜか体の芯が燃えている感じがして、かけていた毛布を剥いで起き上がったのが夜中の12時で、そこから眠れないまま2時間が経っていた。

33歳。既婚6年目。子どもはいない。

婦人科に行ったほうがいいのかな、とは思った。思うけど、何を訴えればいいのかわからなかった。「暑いんです、でも生理は来てるんです」——それだけを言いに行く気力が、最近どこかに消えていた。

夫との最後のセックスがいつだったか、もう数えることをやめていた。1年以上前なのは確かで、それ以来、体に触れられることへの気持ちが平坦になった。嫌いになったわけじゃない。でも「したい」という気持ちが出てこない。体が乾いていくような感覚、というのが一番近い表現だった。

これが更年期の前兆だと知ったのは、その半年後のことだった。

生理があれば更年期じゃない——その思い込みが2年間、症状を見えなくした

「更年期」という言葉は、だいたいこんなイメージで使われる。

50代のお母さんが「ちょっとホットフラッシュで」と言う。生理が終わって、ホルモンが急激に下がって、そのあとに来るもの。少なくとも自分には、まだ15年以上先の話のはずだった。

でも、30代で更年期の「前兆」が出る女性は、思っているよりずっと多い。

正確には「プレ更年期」と呼ばれる状態で、卵巣機能が緩やかに低下し始める時期が、人によっては30代前半から来る。生理は続いている。でもホルモンバランスは、すでに乱れ始めている。

症状のリストを初めてネットで見たとき、背筋が冷えた。

・夜中に突然体が熱くなる(ホットフラッシュ)
・眠れない、または途中で目が覚める
・気分の波が激しい(理由がなく落ち込む)
・性欲の低下
・膣の乾燥感・性交痛
・疲れがとれない
・頭痛、肩こりの悪化

全部、当てはまっていた。

「これ、私の話じゃないか」と思って、スマホを持ったままリビングのソファでしばらく動けなかった。夫は寝室で寝ていた。夜中の2時半だった。

33歳の卵巣で、静かに起きていること

プレ更年期の原因は「エストロゲンの揺らぎ」だ。

閉経のように一気に下がるわけじゃない。ゆっくり、波打つように変動していく。だから「ちょっと不調かな」程度のことが積み重なって、「なんとなく体がおかしい」という感覚になる。自分でも気づきにくい。

特にストレスのある生活は、この揺らぎを加速させる。睡眠の乱れ、栄養の偏り、運動不足——それぞれが卵巣機能に影響する。

パートで働く33歳の自分の生活を振り返った。

朝7時に夫を送り出して、近所のスーパーのパートは午前9時から12時のシフト。午後2時には家に帰って、そこから何をしているか、正直あまり覚えていない。夕方5時半にまたスーパーへ買い物に行って、夫が帰る7時半に合わせて夕食を出す。テレビをつけて会話して、夫が風呂から出る10時には自分は眠くなっている。

でも、眠れない。

眠いのに眠れなくて、夜中に目が覚めて、朝には疲れが残っている。その繰り返しを、「たぶん年齢のせいだ」「ストレスのせいだ」「運動不足のせいだ」で流し続けて、気づいたら2年が経っていた。

「膣が乾く」という症状と、夫との1年7ヶ月

これは友達には絶対言えない話だ。母にも言えない。誰にも言えなかった。

でもここに正直に書く。

夫との関係が変わったのは、性交痛が始まってからだと思う。

2年くらい前から、ほんの少し痛みを感じるようになった。最初は「タイミングの問題かな」と思っていたが、そのうちに「痛いかもしれない」という予感だけで気持ちが引いていくようになった。構えてしまうと、余計に体が緊張する。緊張すると、また痛い。

避けているうちに1ヶ月が経ち、3ヶ月が経ち、気づいたら1年7ヶ月になっていた。

会話はある。夕食も一緒に食べる。週末は2人でイオンに行く。でも寝室での距離だけが縮まらない。

エストロゲンが低下すると、膣の粘膜が薄くなり、潤いが減る。それが乾燥感や性交痛に繋がる——これもプレ更年期の症状のひとつだと、後で知った。

自分の体が原因だったと知ったとき、怒りとも安堵ともつかない感情が来た。夫のせいでも、自分の「気持ちのせい」でも、夫婦関係のせいでもなかった。ホルモンだった。

婦人科に行くのが怖かった本当の理由

行けばいいとはわかっていた。でも行けなかった。

「33歳でこういう相談をする人だと思われないか」という謎の抵抗感があった。更年期なんて、まだ早すぎる。そう思われないかと怖かった。

婦人科というのは、生理痛や妊活や、そういうことで来る場所だという先入観があった。「なんか体が乾いていて、夫と触れ合えなくて、夜中に体が熱くなります」——こんなことを言っていいのか、自分でもわかっていなかった。

千葉から都内の婦人科まで電車で40分。予約して、待って、診察台に上がって、また電車で帰る——そのプロセスを想像するだけで体が重くなった。

動けたのは、婦人科のオンライン診療という選択肢を知ってからだった。

スマホでサイトを開いて、問診票に入力して、ビデオ通話で医師と話す。それだけで診察を受けられる。待合室で見知らぬ人と並ばなくていい。千葉から移動しなくていい。昼休みの15分でできる。

問診票に書いた症状を読んで、医師は言った。「プレ更年期の可能性があります。ホルモン検査をしてみましょう」。

その一言を聞いて、なぜか泣きそうになった。「気のせいじゃなかった」というだけで、これほど楽になるとは思っていなかった。

エクオールを飲み始めた3ヶ月後に変わったこと

ホルモン検査の結果は「FSH値が少し高め」だった。

閉経ではない。でも、卵巣機能が揺らいでいることを示す数値だった。医師の言葉は明確だった。「30代でこの数値が出ることはあります。ただし放置するより、早めに対処したほうがいい」。

提案されたひとつが、エクオールのサプリメントだった。

大豆イソフラボンが腸内で変換されてできる成分で、エストロゲンに似た働きをする。ホルモン補充療法(HRT)と違い、処方箋なしで始められる。更年期症状の緩和に取り組む女性の間では、すでに広く使われている成分だ。ただし、エクオールを体内で生成できるかどうかには個人差があって、生成できない人には効果が出にくい場合もある——そのことも医師から聞いた。

飲み始めた。最初の1ヶ月は正直よくわからなかった。2ヶ月目あたりから、夜中に目が覚める回数が減った気がした。3ヶ月後には、体の乾燥感が少しずつ変わってきた。

「気がした」という曖昧な表現しかできないのが正直なところだ。劇的な変化ではない。でも、以前は確実にあった「痛いかもしれない」という構えが、少し解けてきた。

エクオールは万能じゃない。症状が重い場合は、ホルモン補充療法(HRT)や低用量ピルが選択肢になる。それは医師が決めることで、サプリだけで全部解決するわけじゃない。でも「まず何かを始める」という意味では、自分には合っていた。費用は月に3000円から5000円ほど。婦人科に行けずにいた2年分を考えると、遅すぎたくらいだと思っている。

フェムテックという言葉を知る前から、私はそれを必要としていた

プレ更年期について調べているうちに、irohaというブランドを知った。

女性の身体のためのフェムテック製品を展開しているブランドで、膣の乾燥ケアに使えるボディケアのラインがある。使ってみるかどうか、まだ迷っている段階だ。でも、「こういうものがある」と知っただけで、少し気持ちが変わった。

自分の体の問題を、解決しようとしている人たちがいる。それを自分が選んでいい。

33歳で体の変化を感じることは、恥ずかしいことじゃない。でも長い間、そう思えなかった。「まだ若いのに」「生理があるのに」「更年期なんて早い」——そういう言葉が、誰にも言えない理由の一部になっていた。

ホルモンの変化は、年齢に礼儀正しく従わない。33歳でも来る。30歳でも来る人がいる。それを「早すぎる」と思って見過ごすのが、一番もったいない選択だったと今は思う。

今、同じ洗面台の前に立っている人へ

夜中に体が熱くなる。眠れない。気持ちが平坦になった。夫との距離が縮まらない。理由がわからないまま、体がどこかおかしい気がする。

それを読んで「自分のことかもしれない」と思った30代の人に、ひとつだけ言える。

婦人科のオンライン診療は、思っているよりずっとハードルが低い。スマホ1台、昼休みの15分で、診察を受けられた。問診票には正直に書けばいい。「性交痛があります」「夜中に目が覚めます」「気持ちが乾いています」——そのままを書けばいい。

ホルモン検査を1回受けるだけで、「プレ更年期なのか、別の原因なのか、気のせいなのか」がはっきりする。はっきりすれば、選択肢が見える。エクオールを試すのか、HRTにするのか、まず生活を変えるのか——それはそのあとで決めればいい。

33歳で更年期の前兆が出ることは、異常じゃない。でも知らないまま2年を過ごすのは、もったいなかった。

もし2年前の自分に声をかけられるなら、夜中2時の洗面台でこう言う。

「暑いのは気のせいじゃないし、乾いているのも気持ちのせいじゃない。一度、スマホで婦人科を予約してみて。それだけでいい。」

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