夜11時15分、千葉の持ち家のリビング。
夫はソファで寝落ちしていた。テレビには誰も見ていない旅番組が流れていて、私はキッチンで2人分のコップを洗いながら、また今日も終わったと思った。
1年7ヶ月だ。
特別なきっかけがあったわけじゃない。夫との会話はある。夕食も毎晩一緒にとる。休日は近所のイオンに2人で並んで行く。「仲の悪い夫婦」には見えないはずだ。でも、触れ合いがない。パートナーとして親密な時間が、もう1年と7ヶ月ない。
— セックスレスとは、日本性科学会の定義によれば「特別な事情がない限り、1ヶ月以上性的接触がない状態」を指す。 日本家族計画協会の「男女の生活と意識に関する調査」では、既婚者の約半数がセックスレスの経験があると報告されており、珍しい状況ではない。
※この記事は医学的・一般的情報を提供するものであり、診断・治療を目的としません。症状が続く場合は医師・婦人科・かかりつけ医に相談してください。
—
「我慢している」とも言えなくなっていた理由

最初の半年は、まだ「我慢している」という感覚がはっきりあった。寂しい、触れてほしい、ちゃんと女として見てほしい——そういう感情が、輪郭をもって存在していた。
でも1年を過ぎたころから、その感情すらあいまいになってきた。「寂しい」という気持ちが何に対しての寂しさなのか、自分でもわからなくなる。夫31歳のことは嫌いじゃない。むしろ信頼している。ただ、何かがない。埋められていない何かが、毎晩うっすら残る。
33歳の私の一日はこうだ。パートは週4日、午前9時から午後2時まで。千葉の職場まで自転車で15分。帰宅して夕食を準備して、夫の帰りを待って、一緒にテレビを見て、それぞれの部屋で寝る。生活は安定している。持ち家もある。子どもはいないが、不自由はない。
なのに、何かがずっとつっかえている。
友達には言えなかった。既婚の友達の話題は子どもの成長か住宅ローンの繰り上げ返済の話になっていて、「夫との性生活が止まっています」と差し込める隙間がどこにもない。母には絶対に言えない。「それはあなたに問題があるんじゃないの」という方向で返ってくることが目に見えているから。
だから我慢してきた。正確には、「我慢」という言葉すら使わなくなってきた。我慢というのは、何かを強く求めているから生まれる言葉だ。その「強く求めている」という感覚が、だんだん薄れてきたのかもしれない。それが怖かった。
—
セックスレスは「悩んでいい問題」なのか、正直に答える

→ はい、悩んでいい。夫婦間の性生活は、二人の関係の質と直接連動する問題だ。
「大げさな悩み」「贅沢な悩み」「夫婦なんてそんなもの」——そういう言葉で自分の感情を小さく畳もうとする人が多い。でも、厚生労働省の「少子化社会に関する意識調査」でも、夫婦関係の満足度と身体的親密さの欠如には相関があることが示されている。感情的な充足と、身体的な接触の欠如は、別の問題ではない。
「誰にも言えない」という孤立が、精神的な疲弊を加速させることも指摘されている。セックスレスは「夫婦間の私ごと」である前に、本人のウェルネスに関わる問題だ。
—
セックスレスを「誰かのせい」にすることをやめた夜
夫のことを責めたこともある。夜、眠れないまま布団の中で「なぜ触れてくれないのか」を考え続けた夜が、何度もあった。仕事が忙しいのか、私に魅力がなくなったのか、他に何か理由があるのか。頭の中でぐるぐると回り続けた。
日本産科婦人科学会の見解では、性生活の変化には身体的要因(ホルモンバランスの変動、慢性的な疲労、睡眠不足)と心理的要因(ストレス、パートナーへの感情の変化、仕事のプレッシャー)の両方が複合的に関わるとされている。どちらか一方を「原因」と断定することは、医学的にも難しい。
つまり「夫が悪い」でも「私が悪い」でもないケースの方が、実際には多い。責めることで何かが解決したかといえば、何も解決しなかった。私の中で怒りが積み上がっていっただけだった。
ある夜、その怒りが静かに消えたとき、代わりに残ったのは「疲れた」という感覚だった。夫を責めることにも、自分を責めることにも、疲れた。
—
「言えない」という孤独は、思ったより体に響いていた
誰にも言えない秘密というのは、思ったより体に影響する。
去年の秋ごろから、眠れない夜が増えた。パートで体を動かしているから疲れているはずなのに、布団に入ると考えごとが始まる。「このままでいいのか」「自分の体は、女として機能しているのか」——そういう問いが、消灯後の暗闇の中で勝手に動き出す。
「女として機能しているのかわからなくなる」という感覚が、一番孤独だった。夫婦6年目、子なし、33歳。社会的には「まだ若い」「問題ない年齢」に見えるかもしれない。でも自分の体が、自分にとって異物のように感じはじめたとき、誰に話していいかわからなかった。
婦人科に行くことも頭をよぎったが、「夫婦のセックスレスで婦人科に行くのは大げさか」という迷いが先に出た。そうして、また先延ばしにした。
—
体の声を聞くことを、1年以上やめていた
「自分から動くのは恥ずかしいこと?」
→ そんなことはない。自分の体を知ることはセルフケアの基本であり、WHO(世界保健機関)は「性的健康(sexual health)」をウェルネスの構成要素の一つとして定義している。
ある夜、夫がソファで眠ってしまったあと、私は一人でお風呂に入りながら、ふと気づいた。
「自分の体のことを、ずっと放置していた。」
夫との関係をどうにかしようとか、話し合いのタイミングを探そうとか、そういう方向ばかりに意識が向いていた。でも、その前に、私自身が自分の体に対して無関心になっていた。体が何を求めているのか。どんな感覚が心地よいのか。それすら確かめることを、1年以上していなかった。
セックスレスの問題を「夫婦間の交渉事」としてだけ捉えていると、自分の体はずっと後回しになる。でも本当は、自分のコンディションを整えることが、何よりも先に必要なのかもしれない。
—
我慢の限界に来たとき、自分のためにできること
iroha は、女性のボディケアとセルフウェルネスを目的として設計された日本のブランドだ。デザインが清潔感があり、バスタイムや就寝前のリラックスタイムに自然に組み込める点が多くの女性から支持されている。「パートナーとの性生活が止まっている今、自分の体の感覚を取り戻す手段として使っている」という声が多い。自分の体の反応を知っておくことは、将来的にパートナーとの時間を再構築するときにも、余裕をもって向き合える力になる。
👉 LCラブコスメ の公式サイト は、女性のフェムゾーンケアに特化したブランドで、デリケートゾーン専用のジェルやローションを展開している。「性生活がない時期はフェムゾーンのケアも必要ない」と思いがちだが、実際には日常的なケアが健康管理の一部として重要だ。婦人科でもフェムゾーンの保湿・ケアを勧めるケースが増えており、セルフケアの習慣として取り入れやすい。
婦人科オンライン診療 を使えば、自宅のスマホから婦人科医に相談できる。千葉から都内の専門クリニックに行く時間と交通費を考えれば、まずオンラインで話を聞いてもらうことから始めるのは現実的な選択だ。セックスレス、ホルモンバランスの変化、エクオールの活用など、対面では話しにくいテーマもオンラインなら相談しやすい。「婦人科に行くほどのことか」という迷いがある人ほど、まずオンラインでハードルを下げることをすすめる。
—
「夫に話すべきか」という問いの前に整理しておくこと
「1年以上経ってから話し合いをしても遅い?」
→ 遅くはない。ただし、自分の状態を整えてから話す順番が重要だ。
混乱した状態、怒りが溜まった状態で話し合っても、感情がぶつかるだけで終わりやすい。まず自分が何を求めているのかを言語化して、自分のコンディションを整えてから「話し合い」ではなく「共有」という形で伝えると、関係が壊れにくい。
「なぜ触れてくれないの」という問いかけより、「私はここ最近、こういう気持ちがある」という共有の方が、相手の防衛反応を引き出しにくい。言葉の選び方だけで、話し合いの質が大きく変わる。
「もし夫が変わらなかったら?」
→ それでも、あなたには選択肢がある。 セックスレスは、継続的かつ一方的な拒絶が認められる場合、法的に婚姻関係の破綻事由として扱われるケースもある。ただ、「離婚するかしないか」の二択に追い込まれる前に、オンラインカウンセリングや婦人科相談など、中間の選択肢を活用することを先に検討してほしい。
—
今夜のコップを洗い終わったあと
1年7ヶ月の我慢が「限界」なのかどうか、自分でもまだはっきりとはわからない。「限界」という言葉は重たくて、自分には大げさな気がして、ずっと使えなかった。
でも今夜、夫との関係をどうにかしようとする前に、「自分の体と感覚を1年以上放置していた」という事実は、ちゃんと認識できた。それだけで、少し軽くなった気がした。
我慢をやめることが、夫婦関係を終わらせることを意味しない。我慢するのをやめて、自分のためにまず動く。それが、今できる最初の一歩だ。
もしあなたが「セックスレスを誰にも言えず、1年以上我慢してきた」なら、まず自分のコンディションを整えることから始めてほしい。 iroha でセルフウェルネスを取り戻すこと、👉 LCラブコスメ の公式サイト でフェムゾーンのケアを日常に組み込むこと、婦人科オンライン診療 でプロに話を聞いてもらうこと。どれも、「我慢をやめる」ための、現実的な一歩だ。
—
参照情報