朝7時22分。横浜市港北区のマンション3階、ダイニングで娘(1歳3ヶ月)を抱き上げた瞬間に咳が出た。
インナーがわずかに濡れる、あの感覚。
洗濯機に向かいながら、仕事で何十回も入稿チェックしてきた「骨盤底筋ケア特集」の原稿が頭をよぎった。産婦人科医の監修コメントを精査して、ゲラに赤を入れて、月刊誌で読者に届けてきた記事。その内容が、産後1年が経ったいまも自分の体の問題として残っていた。
編集者として医学情報には人一倍触れてきた。それでも「自分はまだ大丈夫」と思い込んでいた。
※この記事は医学的・一般的情報を提供するものであり、診断・治療を目的としません。症状が続く場合は医師・婦人科・かかりつけ医に相談してください。
——骨盤底筋とは、骨盤の底部に位置するハンモック状の筋肉群を指す。膀胱・子宮・直腸を下から支え、排尿コントロールや姿勢保持に深く関与する部位だ。妊娠・出産によって最もダメージを受けやすい組織の一つであり、産後のフェムケアで最優先に扱われるべきテーマだと、私は10年間の編集経験から確信している。
産後の骨盤底筋、知識があっても回復しなかった理由

女性誌の編集者として、私はこの10年間でフェムケア・産後ケア・ホルモン関連の記事を60本以上担当してきた。取材先は産婦人科医、理学療法士、管理栄養士。骨盤底筋については「出産後は必ずケアを」と読者に伝えてきた立場だ。
それでも産後6ヶ月が過ぎた頃、私はケーゲル体操を「明日から」と言いながら実行していなかった。娘が夜泣きで起き、授乳が終わり、夫が出勤した後、横浜市営地下鉄グリーンラインに揺られながら品川の編集部に向かう。往復2時間の通勤中、スマホで原稿を確認するのが精一杯で、「骨盤底筋を鍛える」は常に後回しだった。
産後1年が経過した今も、軽度の腹圧性尿失禁——くしゃみや咳、重いものを持つ瞬間に数滴漏れる状態——が続いていた。
日本産科婦人科学会のガイドラインによれば、経腟分娩後の骨盤底筋ダメージは、適切なリハビリテーションがない場合、産後1年を過ぎても機能低下が持続することがあると報告されている。また、PubMedに掲載されたWoodley et al.(2020年、Cochrane Database)のシステマティックレビューでは、産後12ヶ月時点でも尿失禁を経験する女性は約33%に上ると示されている。産後1年での骨盤底筋機能低下は例外ではなく、放置するリスクも実在する。
35歳の私にとって、「産後の問題」はそのまま「更年期前の問題」へと地続きになっていることも見えていた。エストロゲンの低下が始まる40代以降、骨盤底筋はさらに弱くなるとされており、今からのケアは10年後の自分への投資だ。
「産後どれくらいで骨盤底筋は自然に戻るもの?」——正直な答え

結論:個人差が大きく、何もしなければ自然回復は限定的。
産後のホルモン変化(特にリラキシンの分泌低下)によって靭帯や筋肉の柔軟性が変化し、分娩時の伸展・圧迫ダメージが骨盤底筋に蓄積される。筋肉としての性質上、意識的に使わなければ萎縮が進む。骨盤底筋は「見えない筋肉」のため、日常の動作ではほとんど意識されず、体幹トレーニングや有酸素運動だけでは特異的な負荷がかかりにくい。
ケーゲル体操(骨盤底筋を意識的に収縮・弛緩させるエクササイズ)は、国際尿禁制学会(ICS)が一次介入として推奨する方法だ。ただし正しいフォームで継続して初めて効果が出るものであり、「やっているつもり」では十分な変化が得られないことも多い。
産後10ヶ月の頃、私は朝晩それぞれ15分ずつケーゲル体操を2ヶ月続けた。主観的な変化はほとんど感じられなかった。そこで立ち返ったのが、「筋肉の修復・維持に必要な栄養素」という視点だった。
ケーゲルだけじゃ足りなかった——サプリに目を向けた理由
骨盤底筋も「筋肉」である以上、筋繊維の維持と修復には特定の栄養素が必要になる。これは取材で繰り返し聞いてきた話だが、自分の食生活を振り返ると、品川の編集部でデスクランチ(コンビニのサンドイッチと緑茶)を続けながら、栄養素を意識的に摂れていたとはとても言えない状態だった。
産後の骨盤底筋ケアをサポートする可能性が注目されている主な成分を整理する。
コラーゲンペプチド:骨盤底の結合組織を構成するコラーゲン繊維の維持サポートが期待される成分。BJOG誌(Alarab et al., 2019)の研究では、コラーゲン合成障害と骨盤臓器脱との関連が示唆されており、結合組織の質が骨盤底筋機能に影響することが報告されている。
ビタミンD:骨格筋の収縮機能に関与し、不足すると筋力低下をきたすことが知られている。厚生労働省「令和4年 国民健康・栄養調査」によれば、日本人女性の多くがビタミンDの目安量を下回っており、特に屋内勤務の多い世代で不足傾向が見られる。
マグネシウム:筋肉の収縮・弛緩サイクルに不可欠なミネラル。過活動膀胱との関連を調べた研究も複数存在し、膀胱・骨盤底筋の機能安定に関与すると言われている。
イソフラボン(エクオール):エストロゲン様作用が期待され、骨盤底筋を含む骨盤周囲の組織維持をサポートする可能性が言われている。日本人女性の約50%はイソフラボンをエクオールに変換できる腸内細菌を持つとされており(大塚製薬エクオール研究データより)、更年期前のケアとして注目度が高い成分だ。
「骨盤底筋サプリ、何を選べばいい?」——編集者目線で整理すると
結論:コラーゲン・ビタミンD・マグネシウムの3成分が揃い、余分な添加物が最小限のものを選ぶ。
私が約3ヶ月試して体感に変化を感じたのが、ペリネフェム 骨盤底筋ケアサプリだ。成分表を確認すると、コラーゲンペプチド・ビタミンD3・マグネシウムが1日摂取量の基準値に沿って配合されており、着色料・保存料が含まれていない点が好ましかった。あくまで個人の体感であり効果を保証するものではないが、ケーゲル体操との併用で「以前より咳をしても焦る頻度が減った」という変化を感じられた(※個人差があります)。
エストロゲン対策も同時に考えたい場合は、エクオール含有フェムサプリを選択肢に加える価値がある。自分がエクオール産生者かどうかは専用の尿検査キットで確認できるため、まず検査してから導入するのが合理的だ。
サプリはあくまで「ケアのサポート」であり、医療行為ではない。症状が重い・日常生活に支障がある場合は、婦人科や泌尿器科のペルビックフロア専門外来に相談することを優先してほしい。
ここで一度整理する。 産後の骨盤底筋回復を目指すなら、①ケーゲル体操による筋機能の再建、②栄養サポートによる筋組織の維持、③必要に応じた専門医療(骨盤底筋理学療法)という3軸が現実的なアプローチだ。サプリは②に位置するものであり、①の代替にはならない。ただし、忙しい産後生活の中で必要な栄養素を食事だけで摂り続けることの難易度は現実的に高く、サプリによる補完は合理的な選択肢の一つになり得る。
「産後1年経ってからサプリを始めても遅くない?」
結論:遅くない。ただし、開始が早いほど更年期以降への備えにもなる。
骨盤底筋の弱化は一方向に進むわけではなく、適切なケアによって機能回復が期待できるとする研究は複数存在する(Dumoulin et al., Cochrane Review 2018)。35歳の私にとって今からのケアは「産後の修復」であると同時に「40代・50代への投資」でもある。
ビタミンDとマグネシウムの補充は骨密度や全身の筋肉機能にも寄与するとされており、産後の骨粗鬆症リスク対策としても意味を持つ。年齢を理由に先送りにする理由はない。
「ケーゲル体操とサプリ、どちらを先に始めるべき?」
結論:ケーゲル体操を先に。サプリは並行して始めるのが合理的。
骨盤底筋は「使うことで強化する」筋肉だ。サプリだけで筋力が向上するわけではなく、機能の回復にはトレーニングが必要になる。ただし、筋組織の材料となる栄養素が不足した状態でトレーニングだけを続けると、修復効率が下がる可能性がある。
1日の流れとして実践しやすい順番がある。朝、コーヒーを淹れながらサプリを飲む(30秒)→横浜市営地下鉄グリーンラインに乗りながらケーゲル体操を8セット(座ったまま10分)。夜に完璧なルーティンを組もうとすると、娘が泣いた瞬間に終わる。産後の生活で続けられるケアは、徹底的に「ついでにできる」設計でなければいけない。
私が今、横浜のマンションから言えること
産後1年を過ぎて、ケーゲル体操とサプリを3ヶ月続けた現状を正直に書く。
「完全に解消された」とは言えない。くしゃみのたびに油断できないのは同じだ。ただ、娘を抱き上げるときに「今日は大丈夫か」と確認せずにいられる日が増えた。品川の編集部で後輩に「骨盤底筋のケア、すごく大事だよ」と言えるようになったのも、自分が当事者として試行錯誤した経験があってこそだと思っている。
仕事で「読者に正しい医療情報を届けたい」と言い続けてきた分、自分の体については「まだ大丈夫」と先送りしてきた矛盾は、産後に一番リアルに突きつけられた。
骨盤底筋のケアは目に見えない部分のケアだ。成果が数字で見えない分、サボりやすい。だからこそ「サプリを飲む」という具体的なアクションを習慣の起点に置くことには意味があると、3ヶ月試した私は感じている(※個人の体感です)。
もし産後の軽い尿漏れ・骨盤周りの重だるさを感じているなら、まずケーゲル体操とコラーゲン・ビタミンD配合の骨盤底筋ケアサプリを始めることをすすめる。 ペリネフェム 骨盤底筋ケアサプリは定期コースで始めると初回価格が抑えられ、続けやすい設計になっている。症状が重い場合や改善が見られない場合は、婦人科・泌尿器科のペルビックフロア専門外来への相談を最優先にしてほしい。セルフケアには限界があり、専門家のサポートと組み合わせることで効果が高まる。
—
参考文献・引用元