水曜の夜10時45分、渋谷から世田谷方面に向かう東急田園都市線の車内。ドア横の席に座り直し、withを開いた。赤いバッジに「8」と表示されていた。
8通全部開いた。「初めまして!プロフィール見ました。趣味合いそうで気になりました、よろしければ話しましょう!」「はじめまして!映画好きなんですね私もよく見ます、よろしくです」。8通のうち6通が、ほぼ同じ文章だった。
— マッチングアプリの初メッセージ返信率とは、受け取ったメッセージに対して自分が返信した割合のこと。この数字は「メッセージの文章」だけでは決まらない。
27歳、都内IT企業マーケ部のOL。世田谷区の1K、家賃9万8千円。去年の1年間で3つのアプリを試した。Pairsで「いいね」を142件もらって実際に会ったのは4人、全員2回目なし。withの性格診断で「相性95%」と出た男性とカフェで待ち合わせたら、30分間ずっと転職計画を聞かされた。帰りの東急線で、窓に映る自分の顔を見ながら「これが私の現実か」と思った。そしてwithを閉じ、何の気もなしにInstagramを開いたら、ハッピーメールの広告が出てきた。タップしかけた指を止めた。
この記事で告白したいのは一つだ。返信率を上げたいなら、初メッセージより先に変えるべきものがある。
「初メッセージが上手ければ返信率が上がる」は3割しか正しくない

マッチングアプリの攻略記事を読むと「相手の趣味に触れた文章を書け」「質問は一つだけ入れろ」と書いてある。間違いではない。でも、これは返信率を決める要因の3割くらいの話だ。
残りの7割は、プロフィールの完成度が決める。
女性側から見て、初メッセージに返信しようと思えない男性には共通点がある。プロフィール写真がぼかしだけ。プロフィール文が「よろしくお願いします」の一行。趣味が「映画・音楽・旅行」の三択。
「ペアーズ 女性 写真 載せたくない」という検索は実際に多い。顔写真を公開することへの不安は女性なら誰でも感じる。タップルのぼかし機能のように写真を段階的に公開できる設計のアプリも存在する。ただ、男性側が顔写真をぼかしたまま「よろしくです!」と送ってくるメッセージに、真剣に返信する気になるかどうか——その判断は0.5秒でされる。
返信率 = 初メッセージの質 × プロフィールの完成度
この掛け算を理解せずにメッセージ文だけを磨いている男性が多い。そして女性側がコントロールできるのは「どのアプリを選ぶか」だ。本気度の低い男性が集まるアプリでは、どれだけ良い初メッセージを期待しても無駄になる。
Pairs・with・Omiai——3アプリを実際に使って気づいたこと

3つを実際に使った経験から、正直に比較する。
| サービス名 | 特徴 | 年齢層 | 初メッセージの質 | おすすめ度 |
|———–|——|——-|————–|———-|
| Pairs | 国内会員数No.1・選択肢の広さが強み | 20代〜30代 | ★★★(玉石混交) | ★★★★ |
| with | 性格診断・価値観マッチ重視 | 20代中心 | ★★★★(本気度が高め) | ★★★★★ |
| Omiai | 結婚前提・プロフィール審査あり | 25〜35歳 | ★★★★★(質が安定) | ★★★★ |
気軽に多くの相手と話したいならPairs。価値観の合う相手を見つけたいならwith。結婚を真剣に考えているならOmiai。返信率を語る前に、「どのアプリを選ぶか」が最大の変数だ。
Pairsは会員数が多い分、いいねを押すコストが低く初メッセージの品質にばらつきがある。withの性格診断は「相性」という共通言語を生み出す効果があり、「性格診断の結果、◯◯の項目が似てましたね」という初メッセージは確かに返しやすい。Omiaiはプロフィール写真の審査がある分、本気で出会いを求めている人が集まりやすい傾向がある。
「まず量が欲しい」ならPairs、「価値観で選びたい」ならwith、「質の高い出会いに絞りたい」ならOmiai が最初の一手として合っている。
返信を決める「3秒の視線の動き」
初メッセージが届いて、返信するかどうかを決めるのに3秒もかからない。その視線が動く順番は毎回同じだ。
プロフィール写真(0.5秒)→ プロフィール文の最初の3行(1秒)→ メッセージ本文(1.5秒)
写真がぼかし、またはアイコンのまま——多くの場合、ここで終わる。タップルのぼかし機能は女性の安全のためのものだが、男性側が使っても「本気度が低い」と判断されやすい。ペアーズで「女性 写真 載せたくない」と検索するほど不安を感じながら、それでも写真を登録している女性がいる。相手に同じ誠実さを求めることは自然だ。
女性側がコントロールできる変数は「どのアプリにいるか」と「誰にいいねを返すか」だ。 返信したいと思えない相手への返信率を上げようとするより、返信したい相手に絞ってアプローチするほうが精神的にも時間的にも効率がいい。
3つの本音の疑問に答える
「女性側から初メッセージを送るのってどうなの?」
結論から言うと、有効だ。Pairs・with・Omiaiいずれも、女性からのメッセージは男性側の返信率がほぼ100%に近い。 待ち続けるより、気になった相手に自分からメッセージを送るほうが実際の出会いの数は増える。「女性から送るのは恥ずかしい」という感覚は理解できるが、気になった人への30秒のメッセージコストと、待ち続ける精神コストを比べると、前者のほうがずっと安い。
—
「タップルのぼかし機能、女性が使うのはありなの?」
タップルのぼかし機能は、マッチング成立後に相手に写真が公開される仕組みだ。顔バレのリスクを下げたい場合には有効だが、ぼかし状態だと相手から選ばれにくくなる。ペアーズで写真を載せたくないと感じる気持ちと同じく、安心感と出会いやすさのトレードオフになる。まずはぼかしなしで試して、怖ければ後から設定を変えるという順番が現実的だ。
—
「Pairsでいいねが142件あるのに全然会えないのはなぜ?」
Pairsの「いいね」は「プロフィールに興味を持った」というシグナルに過ぎない。会員数が圧倒的に多いためいいねを押すコストが低い。会えない原因のほとんどは、マッチング後にメッセージが続かないか、デートの提案に至る前にフェードアウトすることだ。Omiaiは審査がある分、マッチング後の返信率・デート成立率が高い傾向がある。いいねの数より、マッチングした後の動きが出会いの数を決める。
正直に書く、3アプリの注意点
良いことばかり書いても信用されない。実際に使って感じた弱点を正直に書く。
Pairs:会員数が多い分、プロフィールの作り込みが薄い男性も一定数いる。「よろしく!」だけのメッセージと、プロフィールを丁寧に読んだ上での長文メッセージが同じ日に届く。見極めに時間がかかるのが正直なデメリットだ。プロフィールの「最終ログイン」と「自己紹介文の長さ」でスクリーニングするのが現実的な対処法になる。
with:性格診断の「相性スコア」に頼りすぎると、実際に会った時の落差が出ることがある(これは経験済みだ)。20代前半の会員が多く、真剣に結婚を考えている人の割合はPairsやOmiaiより低い傾向がある。
Omiai:プロフィール審査があるため、登録から利用開始まで少し時間がかかる。真剣婚活勢が多い分、カジュアルに話したいだけの場合には重さを感じることも。
10ヶ月分の「何もしなかった時間」のコスト
去年3月から12月まで、10ヶ月間「会えない」状態が続いた。その間にアプリを開いた時間を一度計算した。毎晩平均15分として、約75時間になった。
75時間。それだけの時間を費やして、会ったのは4人。
Pairsの女性プランは月2,066円(2026年4月時点)。with・Omiaiも同程度の料金体系だ。この月2,066円を「無料プランで様子を見る」と節約しながら、75時間を「眺めるだけ」に使い続けることのコストは、金額ではなく時間だ。
国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)によると、未婚者の異性との交際経験率は20代後半をピークに30代以降は低下傾向にある。今の年齢が「最も出会いが多い時期」である可能性は高い。このまま何もしなければ、来月も同じ夜を繰り返すことになる。一人で帰りの電車に乗って、withの8通を開いて、また閉じる夜が続く。
あなたが今日やること
このページを閉じて、また一人で帰りの電車に乗ることもできる。でも今夜動いた人と、動かなかった人では、1ヶ月後の状況が変わる。
1. 下のリンクからwithまたはOmiaiの公式サイトを開く(30秒)
2. 無料でアカウントを作成する(匿名OK・スマホだけで完結)
3. プロフィール写真と自己紹介文を設定する(20〜30分)
この3ステップで、「返信したい」と思える初メッセージが届く環境が整う。メッセージ文を磨く前に、受け取る場所を変えることが先だ。
with・Pairsと並行して使うのも有効だ。Pairsで選択肢の量を確保して、withで価値観の合う相手を絞り込む。アプリは1つに絞る必要はない。
「初メッセージの返信率」より「出会いたい相手に出会える確率」を上げることに集中してほしい。 そのための最初のステップは、今夜の30秒の無料登録だ。無料登録に30秒。失うものは何もない。
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*参考資料:国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(独身者調査)」(2021年)*
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