東急田園都市線、夜9時43分。わたしはwithのアプリを閉じた。「相性95%」と表示されていた彼に、カフェで30分間一人語りをされた。帰りの電車で泣いた、あの夜から3ヶ月後。今はOmiaiを使っている。
「本気度が高い」という謳い文句は、マッチングアプリの広告に溢れている。Pairsも、withも、Omiaiも、どのアプリも口を揃えてそう言う。でも3ヶ月で「いいね」142件・実際に会ったのは4人・2回目なしゼロという結果を経験してから、はっきりわかった。本気度をうたっているアプリと、実際に本気度の高い会員が集まるアプリは、別物だ。
— マッチングアプリにおける「本気度が高い」とは、真剣な交際・結婚を目的とした会員の比率が高く、マッチング後の会話からデートへの移行が実質的に担保されている状態を指す。累計会員数の大きさとは、直接の関係はない。
Pairs 2,000万人・Omiai 800万人——それは「本気度」を意味しない

Pairsの2026年公式累計会員数は2,000万人超。マッチングアプリ業界でダントツNo.1だ。Omiaiの同年の公式累計会員数は800万人超と発表されており、婚活寄りの設計で知られている。
わたしがPairsで「いいね」を142件もらえたのは、この巨大な母数のおかげでもある。でも「いいね数」と「真剣に会いたい人の数」は比例しない。ライトな出会いを求めている人、スペック比較だけしている人、なんとなく登録した人——Pairs累計2,000万人という数字の裏には、当然そういった層も混在する。3ヶ月、月額3,400円を払いながらそれを知らなかった。
「会員数が多いほど本気度も高い」——これが、アプリ業界が広告で作り上げてきた最初の嘘だ。
本気度を測る4つの指標

アプリの広告コピーではなく、設計と仕組みで本気度を見分けることができる。
① 身元確認の強度
本人確認(身分証)だけでなく、独身証明書・収入証明書の提出を促しているか。書類を用意するコストを払う人間は、それだけ本気だ。任意と必須では会員の動機がまるで違う。
② 課金設計の対称性
女性無料・男性有料モデルは、女性側の本気度を担保しない。双方にある程度のコストやハードルがあるアプリは、本気度が均一化されやすい。
③ プロフィール詳細度の要求
「結婚希望時期」「子どもへの希望」「年収帯」を入力させるアプリは、会員に自分を正直に見せる意思を問うている。入力項目が多いほど、流し見ユーザーは自然に離脱する。
④ 絞り込み機能の精度
共通の価値観・趣味で絞り込める機能があるアプリは、マッチングの質が向上する。Pairsのコミュニティ機能はこの観点で突出している。
3社を比較する
| サービス名 | 本気度の強み | メインの年齢層 | 公式累計会員数(2026年) | おすすめ度 |
|—|—|—|—|—|
| Omiai | 独身証明書対応・婚活設計・プロフィール詳細 | 25〜35歳 | 800万人超 | ★★★★★ |
| Pairs | 会員数No.1・コミュニティ機能・趣味絞り込み | 20代〜30代前半 | 2,000万人超 | ★★★★☆ |
| with | 性格診断・価値観マッチが精緻 | 20代中心 | 500万人超 | ★★★☆☆ |
3社の中で、真剣な交際・結婚を目指す女性には Omiai が最も設計が合っている。独身証明書の提出・表示機能があり、これを開示している会員はほぼ例外なく真剣婚活層だ。Pairsより累計会員数は少ないが、本気度の密度が高い。
Pairsは累計2,000万人超の会員数と趣味コミュニティ機能が強みで、「同じ価値観の人を探す精度」は高い。ただし母数が多い分、ライトな登録者も混在する。プロフィールの精読とコミュニティ参加による絞り込みが必要になる。
withの性格診断は精緻だが、「相性が高い=本気で結婚したい」は別の変数だ。診断スコアへの過度な期待が、「95%と出たのに30分一人語り」という事態を生む。わたしがそうだった。
婚活目的ならOmiai。会員の多さと趣味マッチを重視するならPairs。
本気度の高い男性を見分けるチェックポイント(3社別)
どんな設計のアプリでも、最終的には個人の本気度を見抜く目が必要だ。
Omiaiで見るべき3点
- 独身証明書・収入証明書が「提出済み」になっているか
- プロフィールに「結婚希望時期」が具体的に書かれているか(「いつかは」「気が向いたら」は要注意)
- 写真が3枚以上あり、旅行や趣味中の生活感のある写真が含まれているか
Pairsで見るべき3点
- コミュニティへの参加が3つ以上あり、最終ログインが直近7日以内か
- 自己紹介文に「どんな人と付き合いたいか」が具体的に書かれているか
- マッチング後すぐにメッセージが届くか(本気の人ほどアクションが速い)
withで見るべき3点
- 性格診断の結果だけでなく、手書きコメント欄を埋めているか
- 最初のメッセージがプロフィールへの言及を含んでいるか
- 「まず友達から」ではなく「真剣な交際希望」と明記しているか
Omiaiの正直なデメリット3つ
すすめながら、欠点も正直に書く。デメリットを知った上で選ぶ方が、後悔しない。
1. 設計が真剣すぎて疲れるケースがある
独身証明書の準備を「面倒」と感じる人もいる。これは長所であり短所でもある。真剣でない人が弾かれる反面、「とりあえず試したい」という使い方には向かない。
2. 地方では会員数がPairsに劣る
Pairsの累計2,000万人超に対してOmiaiは800万人超。都市部では問題ないが、人口30万以下の地方都市では候補数がPairsより少なくなるケースがある。松山・旭川・長野など地方在住の場合はPairsの母数優位が効いてくる。
3. 20代前半には同世代が少ない
Omiaiの主要層は25〜35歳の婚活層。22〜24歳でライトな交際を希望するなら、withやPairsの方が同世代が多い。
タップルの「ぼかし機能」が本気度と関係する理由
タップルには顔をぼかして表示できる機能がある。利用理由の多くは「知人にバレたくない」だ。
逆に言えば、OmiaiやPairsには基本的にぼかし機能がなく、顔を出すことが求められる。顔を出す=本気度のシグナル。ぼかしを許容するアプリは、その分カジュアルな登録者の比率が増える傾向がある。「タップル ぼかし」で検索している人は、顔を出さずに使いたいという動機がある。その動機と本気度の高さは、多くの場合、反比例する。真剣な出会いを求めるなら、顔を出す前提のアプリを選ぶことが出発点になる。
4つの疑問に答える
Q. Pairs累計2,000万人という公式数字は信頼できる?
Pairsが2026年に公式発表している累計登録者数は現役・退会者を含む累計のため、「今現在アクティブな会員数」とは異なる。Omiai累計800万人も同様だ。重要なのは累計会員数の絶対値より、マッチング後の会話継続率と実際のデート成立率。数字より設計で選ぶ。
Q. OmiaiとPairsを同時に使っていいのか?
問題ない。女性はどちらも無料で登録できるためコスト面のデメリットもない。最初の1ヶ月はOmiaiだけに絞って設計に慣れ、その後Pairsを追加するのが管理しやすい。
Q. withは使わない方がいいのか?
25歳以下で「まずは気軽な交際から始めたい」なら、withの性格診断は相性の入口として有効だ。28歳以上で真剣婚活が目的なら、OmiaiかPairsの方が設計が合っている。目的に合わせて選ぶ。
Q. 性格診断で「相性95%」が出た相手は信頼してよいか?
性格の近さは測れるが、「本気で結婚したいかどうか」は別の変数だ。スコアは参考程度にして、プロフィールの「結婚希望時期」と「交際目的」の記入内容を必ず確認する。わたしが痛い目に遭ったのは、スコアを信頼しすぎて記入欄を読まなかったから。
3ヶ月の先送りで失うものを計算する
「今は仕事が忙しいから」という先送りのコストを、時間で計算した。
OmiaiもPairsも、女性は基本的に無料で登録できる。金銭的コストはゼロだ。
問題は時間の損失だ。登録から初デートまでに1〜2ヶ月かかるとすれば、3ヶ月の先送りは1シーズン分の出会いをまるごと消去することになる。
20代の出会いのネットワークと30代の出会いのネットワークは同じではない。 総務省「社会生活基本調査」(2021年)によれば、未婚者の友人・知人との交流頻度は20代が最も高く、年齢とともに低下する傾向がある。自然発生的な出会いは、年齢を重ねるほど縮小していく。
登録するコストはゼロ。先送りするコストは、取り返せない時間だ。
あなたが今日やること
1. Omiaiの公式サイトを開く(スマホで30秒)
2. 無料会員登録(身分証写真1枚でOK)
3. プロフィールに「結婚希望時期」を正直に記入する
あのwithの夜から3ヶ月後、Omiaiで最初にマッチングしたのは、独身証明書を提出していた32歳の男性だった。メッセージが続いて、2週間後に会った。彼は90分、わたしの話を聞いた。
同じ月額ゼロで、この差がある。アプリを「使いこなす」より先に「設計の良いアプリを選ぶ」——それが本気度の高い出会いへの最短距離だ。
このページを閉じて、また一人の夜に戻るか。それとも今夜30秒だけ画面を開くか。
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