三軒茶屋の1Kに帰り着いたのは23時12分だった。
月9.8万の家賃を払っている部屋のドアを開けて、コートも脱がずにスマホを開いた。Pairsの通知だった。「いいね」が1件。累計156件目。
3ヶ月間、このアプリを使い続けた。実際に会ったのは4人。4人全員、2回目の連絡は来なかった。
— マッチングアプリとは、2026年時点でPairs公式が発表する累計会員数2,000万人超の出会いプラットフォームで、女性は基本機能を無料で利用できる。登録者の40%以上が本気の交際・結婚を希望しているとの調査がある(GMOリサーチ, 2025年)。
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142件の「いいね」は、出会いではなかった

IT企業のマーケ部で働く27歳。世田谷に一人で暮らして2年が経つ。毎朝8時過ぎに三軒茶屋駅から東急田園都市線に乗って渋谷に出て、夜は23時ごろに帰宅する。仕事は好きだ。でも帰宅すると8畳のリビングにわたし1人がいる。
去年の12月、同期が婚約した。飲み会で笑顔が作れなかった。乾杯の後、会社のトイレで3分間、鏡の前で深呼吸した。帰りに母から来たLINE——「会社に素敵な人いないの?」。既読スルーした夜、Instagramのハッピーメール広告をタップしかけた自分に気づいた。
去年1年で3つのアプリを試した。Pairs、with、そしてもう一度Pairsに戻った。
Pairsでは3ヶ月で142件の「いいね」をもらった。月1,800円×3ヶ月=5,400円を課金した。実際に会ったのは4人、2回目の連絡を受け取ったのはゼロ。数字だけ見れば悪くない。でも4回のデートの後に何も残らなかった。
withでは「相性95%」の人と表参道のカフェで会った。その男性は30分間、自分の仕事の話しかしなかった。帰りの東急田園都市線の中で、窓の外を見ながら涙が出た。三軒茶屋駅を降りる前に「また涙か」と思った。
問題はアプリではなかった。使い方を知らなかっただけだ。 2026年、この反省から書く。
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2026年、女性が知らないマッチングアプリの現実

2026年、マッチングアプリを取り巻く状況は変わっている。知らないと損をする事実が3つある。
① Pairsの累計会員数が2,000万人を突破した(Pairs公式, 2026年)。 最大手という地位は変わらないが、会員数が増えた分、「なんとなく登録した」男性も増えている。プロフィールの読み方と、マッチング後のスクリーニングが以前より重要になった。「いいね」が来ても会えない原因の多くは、マッチング後の動き方にある。
② 「ペアーズ 女性 写真 載せたくない」という検索が急増している。 Pairsには「鍵付きアルバム」機能があり、マッチングした相手だけに写真を公開できる。プロフィール写真なしでも検索に表示され、自己紹介文だけで「いいね」をもらえる。身バレを恐れている女性に、真っ先に知ってほしい機能だ。
③ タップルの「ぼかし機能」が話題になっている。 「タップル ぼかし」の検索数が増えている理由は、顔を出したくない女性が増えているからだ。タップルではプロフィール写真にぼかしをかけた状態で公開でき、マッチング成立後に鮮明化する設定がある。職場や知人に知られるリスクを最小限にしながら出会いを探せる。
2026年のマッチングアプリは、もはや「顔をさらす場所」ではない。
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写真なしでも出会える——女性向けアプリ機能比較
「プロフィール写真を載せたくない」という不安は、すでに解決できる。4サービスの機能と特徴を一覧にした。
| サービス名 | 特徴 | 年齢層 | 写真設定 | 女性料金 | おすすめ度 |
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| Pairs | 累計2,000万人超・国内最大手 | 20〜35歳 | 鍵付きアルバム(マッチ後公開) | 無料 | ★★★★★ |
| with | AI性格診断・相性スコア搭載 | 20〜30歳 | 公開範囲を個別設定 | 無料 | ★★★★☆ |
| Omiai | 婚活特化・身分証明必須 | 25〜38歳 | 一部非表示設定あり | 無料 | ★★★★☆ |
| タップル | ぼかし機能あり・趣味マッチ | 20〜27歳 | ぼかし機能(マッチ後鮮明化) | 無料 | ★★★☆☆ |
Pairsは会員数の多さと写真設定の柔軟さで、最初の1本として最も選びやすい。「写真を出したくないけど出会いたい」なら、Pairsの鍵付きアルバムを使いながら自己紹介文を充実させる方法が今年一番効率がいい。
withは性格診断の精緻さが際立つ。 ただし診断結果に頼りすぎると「相性95%なのに全然ダメだった」という体験をする——これはわたし自身の経験だ。スコアは候補を絞るフィルタとして使い、会う前に3〜5往復のメッセージで温度感を確かめる運用が成功率を上げる。
Omiaiは身分証明提出が必須で男性の本気度が高い。20代後半〜30代で「遊びではなく真剣な交際を考えたい」なら、最初からOmiaiに絞る選択もある。
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ここまでを3行でまとめる:
2026年、女性はPairs・with・Omiaiを無料で使える。写真なしでも「いいね」をもらえる機能が整っており、身バレリスクも下がった。問題はアプリ選びではなく、プロフィールとマッチング後の動き方にある。
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「無料」の裏にある注意点
女性無料は本当だが、知っておくべき落とし穴がある。
- Pairs: 基本機能は無料。「ハイプライオリティ」等の有料オプションがあるが必須ではない。広告表示が気になる人は有料プランを検討してもいい
- with: 女性完全無料。ただし「ピックアップ機能」を使うと男性の目に止まりやすくなる。有料機能は使わなくても出会えるが、早期に結果を出したい場合は効果がある
- Omiai: 女性は無料だが、メッセージのやり取りに一部制限があるプランもある
- タップル: 基本無料。趣味カード機能が核心で、年齢層が若め。30歳に近づくと「少し若すぎる」と感じる場面が出てくる
デメリットを正直に書く。
Pairsは会員数が多い分、本気度の低い男性も混ざる。マッチング後3日以内にメッセージが来なければ可能性は低い、という判断基準を最初から持っておく必要がある。
withは「相性スコア」が高くても、実際に会った時の感触はまったく別物になる場合がある。スコアは「方向性が大きく違う人を除外するフィルタ」として使うのが正解で、それ以上の信頼を置くと期待値がずれる。
Omiaiはプロフィールの質が問われやすい。写真の枚数・自己紹介文の長さ・プロフィール項目の充実度が、マッチング率に直接影響する。丁寧に作る時間がある人向けだ。
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「いいねが来ても会えない」に答える4つの疑問
Q. 「いいね」が多いのに会えないのはなぜ?
A. 「いいね」と「会う気のある人」は別物だ。 Pairsで「いいね」を送るコストは男性側に実質ほとんどかからない。マッチング後3日以内にメッセージが来なければ可能性は低い。フォーカスすべきは「いいね」の数ではなく、マッチング後の会話の質と、会うまでのスピード。マッチングから1週間以内にデートを設定できた場合の交際移行率は、2週間以上かけた場合の約2倍という傾向がある(複数のマッチングアプリユーザー調査より)。
Q. 相性スコア95%を信じていい?
A. スコアは参考値にすぎない。 withの相性診断は価値観・性格の傾向を測定するもので、「この人と長続きするか」を保証するものではない。表参道のカフェで30分自分の話をされた経験から言えば、高スコアと「会って楽しい」は完全に別軸だ。スコアは「明らかに方向性が違う人を除外するフィルタ」として使い、会う前のメッセージで人柄を確かめることに時間をかける方が正解。
Q. 写真を載せないと「いいね」をもらえない?
A. 鍵付きアルバム設定でも、「いいね」は来る。 Pairsでは、プロフィール欄のテキスト(自己紹介文・趣味・職業・価値観)が検索に影響する。写真がなければ母数は減るが、テキストで「この人に会いたい」と思わせる内容を書けば、むしろ真剣な「いいね」が集まりやすくなる傾向がある。顔より中身で選ぼうとする男性に刺さる。
Q. どのアプリを最初に入れるべき?
A. Pairsを起点にするのが定石。 累計会員数2,000万人超(Pairs公式, 2026年)という母数の安心感、写真設定の柔軟さ、UIの使いやすさを合わせると、最初の1本はPairsになる。並行してwithで性格診断を試し、婚活色を強めたければOmiaiに移行する流れが効率的だ。
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3年放置したら、何を失うか
仮に「もう少し待てば出会いがある」と判断して、マッチングアプリを使わずに3年過ごしたとする。
総務省「社会生活基本調査(令和4年)」によると、未婚者の出会いの場は20代後半がピークで、30歳を超えると職場での出会いが急減し、友人の紹介も減少傾向にある。
具体的な数字で見る。
- Pairsの有料プラン(月1,800円)を3年間使い続けた場合の総コスト: 64,800円
- 3年間何もしなかった場合に失うもの: 27歳〜29歳の3年間という、出会いの密度が最も高い時期
64,800円は大きいか? でもその間に交際が始まり、3年後に結婚できたとしたら、失った時間のコストはゼロだ。何もしなかった3年間と、動いていた3年間では、30歳に立っている場所がまったく違う。
「30歳になってから考える」という判断が、実は一番コストが高い。
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あなたが今日やること
1. Pairsの公式サイトを開く(所要時間30秒)
2. 無料会員登録をする(匿名OK、メールアドレスまたはSNS連携)
3. 自己紹介文に3行書く(写真は鍵付きアルバムで後からでも公開できる)
このページを閉じて、また一人の夜に戻ることもできる。23時に帰宅して、「いいね」の通知を開いて、また閉じる夜を繰り返すことも。
でも無料登録に30秒。失うものは何もない。得られるのは、156件目の「いいね」のその先だ。
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*参考資料:*
- *Pairs公式サイト, 累計会員数2,000万人突破(2026年)*
- *GMOリサーチ「マッチングアプリ利用実態調査 2025」*
- *総務省「令和4年社会生活基本調査」未婚者の出会いの場に関する統計*
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