あの夜のPairsの画面

平日23時15分、世田谷の1Kに帰ってきた。家賃9.8万円、6畳のフローリングに鞄を投げて、ファミマの袋からサラダチキン(プレーン、198円)を取り出す。缶チューハイのレモンストロング9%、プルタブを引いた瞬間にもうスマホを開いていた。
Pairsのトーク一覧。また既読スルーが3件増えていた。
昨日ネットで見つけた「返信率が上がる初メッセージ例文10選」から、少し編集して送ったやつだ。「旅行がお好きなんですね!私も京都が大好きで、去年一人旅もしました。よろしければお話しましょう!」みたいなやつ。
「なんで返ってこないの」
声に出してみたけど、6畳には誰もいなかった。
彼氏がいない歴が2年4ヶ月になっていた。去年、Pairs・タップル・withの3つを試して、全部途中で退会した。12月に都内IT企業マーケ部の同期・田中が婚約して、飲み会で笑顔を作り続けた夜から、なんとなくまた再開した。今日も深夜1時まで起きているんだろうと思いながら、Netflixではなくアプリを眺めていた。
— マッチングアプリにおける「初メッセージ返信率」とは、マッチング後に送った最初の1通に対して相手から返信が届く確率のことだ。 この数字は、プロフィールの完成度と初メッセージの質の両方に左右され、その後のデートに進めるかどうかを決定的に左右する指標になる。
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「例文を使えば返信率が上がる」という嘘

ネットを検索すると、返信率が上がる初メッセージ例文はいくらでも出てくる。「共通点を探して話しかけよう」「質問は一つに絞ろう」「相手のプロフィールに触れよう」。
全部、間違ってはいない。
だけど、例文をそのままコピペしても返信率は上がらない。 なぜなら例文は「完成品」であって、「なぜこの言葉を選ぶのか」という構造の説明がない。構造がわからなければ、応用がきかない。相手が旅行好きでも音楽好きでも、同じ型で書き換えられる技術が身につかない限り、コピペは毎回一発勝負になる。
3アプリ全滅した私がたどり着いた結論は「例文の内容より、例文の構造を理解する方が100倍価値がある」だった。
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返信が来るメッセージと来ないメッセージの違い
同じ「旅行好き」のプロフィールを持つ相手に送った2つのメッセージを比べてみる。
❌ 返信が来にくいパターン
>「旅行がお好きなんですね!私も旅行が大好きで、最近は九州に行きました。よろしければお話しましょう!」
✅ 返信が来やすいパターン
>「プロフィールに屋久島って書いてありましたね。縄文杉のルートってかなりきついらしいんですが、実際はどうでしたか?私はまだ行けてないので気になってて」
違いは3点だ。
① 「読んだ」ことが伝わるか
前者は「旅行好き」という一般情報に反応しているだけ。後者は「屋久島」という相手だけの具体的な情報に触れている。「ちゃんと読んでくれた」という感覚が、返信への動機になる。
② 接点に「厚み」があるか
「私も好きです」は薄い。「まだ行けていない」「気になっている」は、自分の状況が少し見えて、会話が発展しやすい。自己開示の量は少しでいい。ゼロかどうかが大事だ。
③ 末尾の質問が具体的か
「よろしければお話しましょう」は何を答えればいいかわからない。「実際はどうでしたか」は、相手が頭の中で答えをイメージできる具体性がある。質問が漠然としているほど、返信は止まる。
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プロフィール別 初メッセージ例文と解説
【読書・映画が好きな人への初メッセージ】
>「好きな映画にドライブ・マイ・カーが入ってましたね。濱口監督の作品って静かなのに引き込まれる感じがして、私も好きです。最近また何か観ましたか?」
*ポイント:映画の固有名詞と監督名を出すことで「読んでいる」が証明される。質問は1つに絞る。*
【カフェ巡り・グルメ系が好きな人への初メッセージ】
>「カフェ巡りが趣味なんですね。写真の雰囲気、代官山か中目黒あたりかなと思ったんですが、最近ハマったお店はありますか?私は下北沢によく行きます」
*ポイント:地名の具体化で「同じエリアかも」という安心感を作る。自己開示をわずかに添える。*
【仕事への言及がある人への初メッセージ】
>「プロフィールに『仕事は好きだけど、オフはちゃんと休みたい』って書いてあって、すごくわかると思って。私も平日はバタバタしてるんですが、週末の使い方に何かこだわりはありますか?」
*ポイント:相手の言葉をそのまま引用することで「読んだ」が自動的に伝わる。共感+質問の組み合わせ。*
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初メッセージ返信率の、本当の核心
ここで一度、立ち止まって言う。
初メッセージの返信率は、メッセージ単体では半分しか決まらない。残り半分は、プロフィールの完成度だ。
どんなに初メッセージが上手くても、相手が「この人どんな人だろう」とプロフィールを見に行ったとき、写真が2枚で自己紹介が3行なら、そこで終わる。逆に言えば、プロフィールが丁寧に作れている人は、多少ぎこちない初メッセージでも返信が来る。返信率を本気で上げたいなら、プロフィールと初メッセージをセットで整えるのが前提条件だ。写真は最低3枚、自己紹介は200文字以上、趣味や価値観は具体的に書く。
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23時の1K、頭の中でぐるぐるしていたこと
Q. 返信率の「普通」ってどれくらい?
A. アプリの種類とプロフィールの質で大きく変わるが、「半分以上に返信が来る」状態を一つの目標にするといい。 内閣府「令和5年版少子化社会対策白書」によると、2021年に結婚した人のうち約28%がマッチングアプリやネット経由だった。利用者が増えた分、競合も増えている。返信率が10%を下回っているなら、例文よりプロフィールを先に見直す方が効果が出やすい。
Q. 絵文字や「笑」は最初から入れた方がいい?
A. 最初の1通は入れなくていい。 最初のメッセージは「ちゃんとした大人」の印象を作るフェーズ。絵文字や「笑」は返信が来てから、会話が温まってから使う方が自然だ。特に真剣交際・結婚志向の相手には、最初から砕けすぎると引かれるリスクがある。
Q. マッチングしてから何時間以内に送った方がいい?
A. 24時間以内が理想、48時間以上空くと存在を忘れられる可能性がある。 マッチング直後に送るのも問題ない。「すぐ反応してくれた」はむしろ好印象になることが多い。ただし深夜3時の送信は相手によっては引かれることもあるため、夜なら23時前後までにするのが無難だ。
Q. 返信がなかったとき、催促メッセージを送っていい?
A. 1回だけならOK、2回はしない方がいい。 3日以上返信がなければ「見たけど返信しない」の状態。1回だけ「もし興味なければ大丈夫です」程度の短いフォローを送って、それでも返信がなければ諦める。催促はマッチングアプリの文化上、嫌われやすい。
Q. プロフィールの情報が少ない相手にはどう送ればいい?
A. 「情報が少ない」ことを素直に話題にするのが、意外と効く。 「プロフィールをもっと聞きたいんですが、最近ハマっていることって何かありますか?」と直接聞く方が返信率が高いケースも多い。情報が少ない人は書くのが面倒なだけで、聞かれると答えてくれることがある。
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どのアプリを選ぶかも、返信率に関係する
アプリによって、ユーザーの層とコミュニケーションの文化が違う。これは見落とされがちだが、初メッセージ戦略にも直結する。
👉 Pairs の公式サイト は累計会員数が業界最大規模で、選択肢の幅が圧倒的に広い。真剣交際・結婚志向のユーザーが多く、コミュニティ機能を使えばプロフィール以外の接点(同じ趣味・同じ地域)から話しかけるきっかけが作りやすい。コミュニティ経由の「いいね」+初メッセージは、見知らぬプロフィールへのコンタクトよりも返信率が上がりやすい傾向がある。会員数の多さは「何度失敗しても次がある」という精神的余裕にもなる。
👉 with の公式サイト は性格診断と価値観マッチングが精緻で、相性スコアが可視化されている。「相性がいい」と表示された相手への初メッセージに「性格診断の結果で共通点がありました」という切り口が使える。プロフィールに書かれた情報以外の「共通項」を話題にできるため、初メッセージのネタに困りにくいのが特徴だ。
どちらも無料登録から始められるが、相手のプロフィールを全部読むには有料会員が必要になる。初メッセージの質は「読める情報量」に比例するため、真剣に使うなら有料会員の状態で始めた方が返信率に直接影響する。
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世田谷の1K、今夜やること
サラダチキンを食べ終わって、缶チューハイが空になった。
スマホを置こうとして、もう一度Pairsを開いた。
さっき既読スルーした相手のプロフィールを改めて最後まで読んでみた。自己紹介の最後の一文に「話しかけてもらえると嬉しいです」と書いてあった。
そういえばそこ、読んでいなかった。
初メッセージで返信が来るかどうかは、「ちゃんと読んだ」が相手に伝わるかどうかに尽きる。 コピペ例文が効かないのは、「読んでいない」ことをそのまま伝えてしまうからだ。
2年4ヶ月、3アプリ全滅。理由がようやくわかった気がした。
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今夜から変えられること
返信率を上げたいなら、まず確認してほしいのはこの3点だ。
1. プロフィールが整っているか(写真3枚以上、自己紹介200文字以上)
2. 初メッセージが相手のプロフィールの「具体的な一点」を拾っているか
3. 末尾の質問が「答えやすい具体的な一問」になっているか
この3点が揃えば、例文を暗記する必要はない。
真剣に出会いを探しているなら、👉 Pairs の公式サイト は選択肢の幅とコミュニティ機能の組み合わせで、初メッセージのきっかけを作りやすい。今月から使い始めるなら、プロフィールを先に完成させて、コミュニティに1つ参加するところから始めるといい。コミュニティ経由の「いいね」なら、初メッセージに「同じコミュニティで見つけました」という自然な導入が生まれる。
コピペではなく、「読んだ」を伝える。それだけで、今夜の返信率は変わる。
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参考情報