夜11時のファミマで、また独りだった
帰りの電車を降りてから、駅前のコンビニに寄る。
それがルーティンになって、もう何ヶ月になるだろう。レジ横の棚でサラダチキン(プレーン、190円)を取って、冷蔵ケースで缶チューハイを選ぶ。強いやつ。早く眠れるように。
ワンルームに帰ると、照明をつける。誰かが待っているわけじゃない。テレビをつけて、Netflixを開いて、韓ドラを流しっぱなしにしていると、気づいたら深夜1時を過ぎている。
20代後半の夜は、こういうものだ。
別に「不幸」ではない。仕事はそれなりにこなしているし、職場での評価も悪くない。でも夜だけが、どうにも長い。そしてその長さが、年々増していく。
スマホを手に取る。Instagramを開く。同期が婚約指輪の写真を上げている。飲み会で「おめでとう」と言いながら、ちゃんと笑えていたか、自分でも怪しい。グラスを口に運びながら、胸の奥でだけ何かが沈む。
孤独感——という言葉が正確かどうかはわからないが、夜になると何かが重くなる。その重さを「解消」しようとして、いろんなことを試して、全部失敗する。よくあるパターンだ。
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マッチングアプリ3連敗の後に残ったもの
マッチングアプリを3つ試す。
最初は軽い気持ちだ。「話し相手ができればいいな」くらいの温度感。でも使い始めると、どのアプリも同じ構造をしている。写真を見て、スワイプして、マッチングして、会って、また違う人を探す。ゲームのように人間を消費する仕組みが出来上がっている。
マッチングはするのに、会うまでいかない。会えても2回目がない。3つ目のアプリを消した夜、缶チューハイを2本飲む。「そんなに魅力がないのかな」という気持ちよりも、「そもそも、なんで登録したんだっけ」という空虚さが残る。
孤独感を解消したくて登録したのに、マッチングアプリで傷ついてさらに孤独になる。
原因ははっきりしている。その3つのアプリは全部「見た目ファースト」の設計だ。プロフィール写真が命で、性格や価値観は後付けのオプション扱い。そういうアプリで自己肯定感を保ちながら活動し続けるのは、もともと無理がある。
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「孤独感を解消したい」という検索が孤独を深めた
夜、寝る前にスマホで「孤独感 解消 20代 女性」と検索する。
出てくる記事はほぼ同じ内容だ。「趣味を増やしましょう」「友達に連絡してみましょう」「自己肯定感を高めましょう」。正論ではある。でも読んでいると、じわじわと惨めになってくる。
「あなたは孤独な人です」という前提で書かれた文章を、夜に一人で読む。その行為自体が、孤独を強化する。
「解消」という言葉が、そもそも設計が間違っているのかもしれない。
孤独感は、消えない。完全に消える日は来ない。消そうとするほど意識が集中して、余計に大きく感じる。痛みを麻痺させようとすることに似ている。根本的な問題——「誰かと繋がりたい」という根本の欲求——には何も答えていない。
本当に必要なのは「解消」ではなく「繋がること」だ。でも、繋がり方がわからない。それが問題の核心になる。
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週末の朝11時、目が覚めて何もしない土曜
週末は朝11時まで寝る。
平日の疲れが取れないまま、土曜の午前中が溶けていく。起き上がってシャワーを浴びて、スマホを見ると12時近い。「今日こそ何かしよう」と思いながら、デリバリーで昼ごはんを頼んで、またNetflixの続きを再生する。気づいたら夕方だ。
一人でいることが「楽」なのか「辛い」なのか、わからなくなってくる。一人でいると楽なのに、夜になると何かが足りない気がする。矛盾しているようで、これが現実だ。
彼氏がいない期間が2年4ヶ月。もう計算しなくていいと思いながら、気づくと計算している。
人間は日中は独立して動けるが、夜になると繋がりを求めるようにできているという。だから夜の孤独感だけが際立つ。朝の孤独はあまり感じない。夜だけが重い。それを知るだけで、少し自分を責めなくなる。夜の孤独感は、弱さではなく人間の構造だ。
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夜の孤独感が「夜だけ」である理由
昼間は仕事があるから、考えなくて済む。
会議がある、メールが来る、ランチに誰かを誘う。外部からの刺激が絶えず入ってくる環境にいると、「自分の内側」に意識が向かない。でも帰り道、電車のドアが閉まってイヤホンをつけた瞬間から、急に静かになる。コンビニでサラダチキンと缶チューハイを買う頃には、もう夜モードに入っている。
夜は、自分と自分だけで向き合う時間だ。
その時間が怖い人もいる。だからNetflixを「流しっぱなし」にする。音があれば、自分の内側の声が聞こえなくなる。でも流しっぱなしにしている間、何も変わらない。翌朝、同じ重さで目が覚める。
夜の孤独感の本質は、「誰かと繋がる可能性が見えていないこと」だ。今夜誰かと話せる可能性がゼロだと感じたとき、孤独感は最大になる。逆に言えば、今夜誰かと繋がれる可能性が1%でもあれば、夜の重さは変わる。
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withに登録する夜、何かが変わる
2回目のマッチングアプリ挑戦で選びたいのが、withだ。
理由は単純で、「性格診断」があるから。最初の3つのアプリが「見た目だけで人を選ぶゲーム」だとすれば、withは「自分がどういう人間かを問われるサービス」に近い。登録時に性格診断を受けて、自分の価値観や気質のタイプが可視化される。相手のプロフィールを見るときも、その人の性格タイプが表示される。
これが、決定的に違う。
マッチング相手とのやり取りが深夜0時ごろに始まる。相手も夜型。性格タイプが近いとわかっていると、やり取りが自然になる。「誰かと話している」という感覚が生まれる。
孤独感が「解消」されるわけではない。でも、夜の時間に「誰かと繋がっている感覚」が生まれる。それだけで、寝る前の缶チューハイの役割が変わる。飲みながら誰かのメッセージを読む夜は、一人で飲む夜と質が違う。
withが合うのは、性格の一致度を重視している設計だからだ。外見だけで判断される仕組みよりも、「ちゃんと見てもらえている」という感覚がある。自己肯定感を削られながらマッチングアプリを使う余裕はない。自分を正しく評価してくれる場所で活動することが、長続きの条件だ。
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Pairsを選ぶ理由:選択肢の数が自己肯定感を守る
「Pairsが一番マシだった」という声はよく聞く。
「みんなが使ってるやつか」と敬遠しがちだが、実際に登録すると、会員数が圧倒的に多いことの意味がわかる。
マッチングアプリで一番消耗するのは、「好みの人が全然いない」という体験だ。選択肢が少ないと、「自分に合う人間はこの地球にいないのかもしれない」という誤った結論に向かってしまう。これが自己肯定感を削る。妥協するか、諦めるか、二択しかなくなる。
Pairsは国内会員数No.1で、アクティブユーザーが多い。コミュニティ機能もあって、「読書好き」「猫飼い」「週末は料理」みたいな共通点から繋がれる。顔写真が第一印象になるのは変わらないけど、価値観や趣味で検索できるのが大きい。探す余地がある。
登録して最初の週末、プロフィールを作りながら「自分ってどういう人間だっけ」と久しぶりに考える。好きな食べ物、休日の過ごし方、将来どんな生活をしたいか。誰かに向けて自分のことを書く行為。それだけで、「誰かと繋がろうとしている自分」が立ち上がる。
そのこと自体が、孤独感を少し変える。
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孤独感は解消するものじゃない、使うものだ
「孤独感を解消したい」と検索した夜から、少しだけ先に進む方法がある。
孤独感は消えない。夜になるとやっぱり重い。でも、その重さを「誰かと繋がりたいというエネルギー」として使うことはできる。
Netflixを深夜1時まで流しっぱなしにすることも選択肢の一つだ。でもそれだと、朝に何も残らない。翌朝、また同じ重さで目が覚める。
withやPairsで誰かに自分のことを知ってもらおうとする時間は、消費じゃなくて投資に近い。今夜のやり取りが、来月の誰かとの出会いに繋がる可能性がある。そういう夜の過ごし方は、積み重なる。
夜の長さは変わらない。でも夜を「誰かと繋がるための時間」として使い始めると、翌朝の起き方が変わる。同期の婚約写真を見たときの胸の沈み方が、少しだけ違ってくる。
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今夜、何を手に取るか
もしあなたが今、夜のスマホで「孤独感 解消」と検索してここに来ているなら、一つだけ試してほしいことがある。
今夜、Netflixを開く前に、withの性格診断を受けること。登録して、自分のタイプを確認するだけでいい。マッチングしなくていい。すぐ誰かにメッセージしなくていい。「自分はこういう人間です」という認識が、一枚、自分の中に加わる。それが最初の変化だ。
もし選択肢の広さを重視するなら、Pairsから始めるのが正直なところ。会員数No.1の強みは、「諦める前に出会える可能性を最大化してくれる」ことだ。自分に合う人間が存在するという実感は、孤独感の構造そのものを変える。
三茶のファミマで缶チューハイを選ぶルーティンを、今夜だけ少し変えてみる。帰り道に、プロフィールの「好きな食べ物」の欄を埋める。家賃9.8万円の1Kに帰ったら、Netflixを開く前に、誰か一人にメッセージを送る。
それくらいのことから、夜は変わる。
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