12,840円かけてPairs・with・タップル全滅。私が気づいた失敗の本当の構造

12,840円かけてPairs・with・タップル全滅。私が気づいた失敗の本当の構造 マッチングアプリ
Image: Matt Bango via stocksnap

23時15分、ファミマの袋とスマホの通知ゼロ

世田谷の1K、家賃9.8万のマンションに帰ってきたのは21時20分だった。

コートも脱がないまま、ファミマで買ったサラダチキン296円と缶チューハイ154円をテーブルに置いた。電気をつけながらスマホを確認する。タップルの通知、ゼロ。withのマッチング、なし。

この光景が、半年以上続いていた。

都内のIT企業でマーケティングの仕事をしている27歳だ。平日は19時半に退勤できれば良い方で、帰宅はたいてい21時過ぎ。自炊する気力なんてとっくに消えていて、コンビニのサラダチキンと缶チューハイが今日の夕飯、という日が週に3回はある。

去年1年間で、マッチングアプリを3つ試した。Pairs、with、タップル。3つ合わせて課金した合計を計算したことがある。12,840円だった。マッチングの数は少なくなかった。でも長続きしなかった。会うまでいかなかったり、1回目のデートで「なんか違う」ってなったり、2回目に誘うタイミングを迷っているうちに相手から返信が来なくなったり。

12月、マーケ部の同期が婚約した。4人で飲みに行って、みんながはしゃいでいる中、私は顔が笑っているのに心のどこかで「また遠くなった」と感じていた。彼氏がいない期間が、そのとき2年4ヶ月になっていた。

帰りにもう一度ファミマに寄って、今度はハイボールを買った。

それで私は結論を出した。「自分のプロフィール写真が悪いんだ」と。

その結論は、優しい嘘だった。

「プロフィール写真を直せ」という呪い

マッチングアプリで思うように進まない女性が最初に疑うのは、たいてい写真だ。

「もっと自然な笑顔を」「暗い室内より屋外で」「加工が強すぎる」「逆に加工が足りない」——検索すれば無数のアドバイスが出てくる。だからプロフィール写真を撮り直した。友達に頼んで、明るい場所で、自撮りより断然いい写真になった。

マッチング数は増えた。

でも「なんか違う」は続いた。

写真は入口でしかない。入口を変えても、部屋の中が変わっていなければ結果は同じだ。

私が気づくのが遅かった本当の問題は、「アプリの選び方」と「相手の温度感の見極め方」の2つだった。

アプリは「出会いの場所」じゃなく、「集まっている人の温度」で選ぶ

タップルで「なんか違う」と感じた相手が3人いた。思い返すと、3人とも「まだ結婚とかは全然考えていない」というニュアンスのことを言っていた。1人は28歳、1人は26歳、1人は30歳だった。

withで会った男性は正直だった。「いろいろな人に会ってみたい時期なんです」と、1回目のデートで言った。嘘をついていないから悪い人じゃない。ただ、私が求めていたものと違った。

どちらのアプリも悪くない。ただ、私が求めていた「温度」の人間が、そこに多く集まっていなかった。

マッチングアプリはジャンルによって、集まっている人の目的と熱量が全然違う。

タップルは20代前半のカジュアルな出会いに強い設計だ。「今すぐ付き合いたいが、結婚はまだ先」という層が厚い。withは性格診断ベースの相性マッチングが精緻で、会話から入りやすい設計になっている。心理的な距離が縮まりやすい反面、真剣交際を求める層と「楽しい時間を過ごしたい」層が混在している。

Pairsは会員数が国内最大規模だ。その一点が、私には決定的に重要だった。母数が多いということは、「交際相手を真剣に探している男性」の絶対数も多いということだ。コミュニティ機能で趣味・価値観ベースに絞り込めるから、写真だけで判断されたくない女性には特に有利に働く。

私が最初にPairsを選ばなかったのは、「有名すぎて怖い」「チャラい男も多そう」という謎の思い込みがあったからだ。今思えば、それが最初の失敗だった。

「なんか違う」の正体を、やっと言語化できた

withで2回デートした男性がいた。

1回目は梅田のカフェで2時間半話した。会話は本当に楽しくて、映画の趣味も似ていて、「この人とまた会いたい」と思えた。withの性格診断で「相性92%」と出ていたことを確認して、少し興奮していた。

2回目は大阪城公園の近くでランチだった。その帰り道、心の中で「もう会わなくていいかな」と思っていた。

理由が自分でもわからなかった。楽しくなかったわけじゃない。彼に失礼なことをされたわけでもない。

でも家に帰って、ファミマのサラダチキンを食べながら考えた。

あの日の帰り道に何を話したか。「将来どんな生活をしたいか」という話になったとき、彼は「まだぼんやりしてるんですよね〜」と笑った。その笑い方で、私の中で何かが静かに終わった。

私は交際相手を探していた。彼は良い時間を過ごしたかっただけだった。

どちらも間違っていない。ただ、求めているものが違った。

「なんか違う」の正体は、ほとんどの場合、技術の問題じゃない。「どこで誰に会うか」という構造の問題だ。

土曜の朝11時とNetflixと、「諦め体質」という病

週末は朝11時まで寝ている。

土曜の朝、目が覚めても布団の中でスマホを見る。Instagram、Netflixで止まったドラマの続き。気づいたら11時。深夜1時まで画面を見て、朝11時まで寝て、平日は21時帰宅でサラダチキン。

このサイクルの中でマッチングアプリを開いていた時期、私の心のどこかに「どうせまた失敗する」という感覚が根付いていた。アプリを開いても、どこか半分あきらめながら返信していた。

これが一番まずかった、と今は思う。

相手はちゃんと読んでいる。温度のない返信は、文面から伝わる。「この人、本気じゃないな」という空気は、文字になって相手のスマホに届く。

半年間の全滅の原因の一つは、アプリでも写真でもなく、私自身の「諦め体質」が返信の温度に滲み出ていたことだと思う。

Pairs を使い直した、2026年の私

今年の1月、Pairsにもう一度登録した。

今回変えたことは二つだけだ。

ひとつは、コミュニティ機能をちゃんと使ったこと。「旅行好き」「一人旅」「カフェ巡り」のコミュニティに入って、そこにいる男性を中心に見るようにした。共通の話題があると、最初のメッセージが書きやすい。「先週台湾行ってきたんですよ」から始まる会話は、プロフィール写真だけのマッチングより段違いに弾む。

もうひとつは、プロフィールの「交際観」の欄に正直に書いたこと。「真剣にお付き合いできる方を探しています。将来のことも一緒に考えたいです」と書いた。前回は「気が合う方と楽しく過ごせたら」とぼかしていた。重いと思われるのが怖かった。

正直に書いた方が、同じ温度感の人が来る。当たり前のことだけど、3つのアプリでやっていなかった。

Pairsの会員数の多さは、この「正直に書く戦略」と相性がいい。母数が多いから、同じ温度感の層にリーチできる絶対数が確保される。「真剣に交際相手を探している男性」を見つけるのに、母数の多さは直接影響する。これが、Pairsをあえて勧める理由だ。

今、3回目のデートの約束をしている相手がいる。33歳で、プロフィールに「30代で落ち着きたい」と書いていた。その一文が目に入った瞬間、「ちゃんと話せる気がする」と直感した。

失敗が財産になるのは、「構造」を読んだときだけ

マッチングアプリの失敗体験談は、ネットにたくさんある。「こんなひどい男がいた」「メッセージで突然消えた」「会ってみたら写真と全然違った」。

それはリアルだし、共感もする。でも3つのアプリで全滅して私が学んだのは、そっちじゃない。

写真を磨く前に、アプリを選び直せ。

プロフィールを直す前に、正直に書け。

「なんか違う」を繰り返しているなら、相手の温度感の確認を2回目のデートまでにしろ。

23時15分のファミマ帰りにスマホを開いて、通知ゼロのタップルを眺めていた夜から、もうすぐ5ヶ月が経つ。世田谷の1Kは変わっていない。家賃9.8万も、サラダチキンを買う習慣も。でも、スマホの開き方が少し変わった。

今のあなたへ

もし今、マッチングアプリを2つ以上試して「なんか違う」「全然続かない」「自分が悪いのかな」と感じているなら、一度立ち止まってほしい。

悪いのはあなたじゃない。おそらく、アプリの選び方か、相手の温度感の見極め方か、プロフィールの正直さが足りなかっただけだ。

27歳前後で「恋愛も視野に入れながら将来も考えたい」という女性には、Pairs を強く勧める。会員数の多さが武器になる年齢層で、コミュニティ機能による絞り込みが「なんか違う」の頻度を下げる。真剣な層へのリーチが、母数の理由で他より確率的に高い。

「まず会話から始めて、相性を確認したい」という人には、with の性格診断ベースのマッチングが合っている。ただし、相手の真剣度の確認は2回目のデートまでに必ずすること。相性スコアが高くても、目的が違えば「なんか違う」は繰り返される。

アプリを変えることは、負けじゃない。構造を変える、という判断だ。

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