千葉の持ち家、夜10時半。
夫はソファの端で、31歳の体をスマホに傾けている。私は反対側で、楽天のポイント消費ページを眺めていた。会話はある。「今日どうだった?」「まあ普通」。夕食は鍋を一緒に食べた。食器も一緒に洗った。なのに気づいたら私は、スマホの計算機アプリで日数を静かに数えていた。
365日+214日。1年と7ヶ月。
この数字を、誰にも言えたことがない。
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※この記事は医学的・一般的情報を提供するものであり、診断・治療を目的としません。症状が続く場合は医師・婦人科・かかりつけ医に相談してください。
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— セックスレスとは、日本性科学会の定義で「特別な事情がない限り、1ヶ月以上性交渉がない状態」を指す。日本家族計画協会「男女の生活と意識に関する調査」(2020年)では、既婚カップルの約半数がセックスレス状態にあると回答したとされており、特に30代既婚女性の多くが「誰にも相談できない」まま抱え込んでいるとされている。
計算機を閉じた後、検索バーに打ち込んだ言葉

「セックスレス 相談 無料」。
入力してすぐ、恥ずかしくなって画面を伏せた。33歳、既婚6年目、子なし、千葉のパート主婦が、夜中に無料相談を探している。自分でも少し情けなかった。
でも、仕方がなかった。
友達には言えない。独身の子には遠すぎるし、既婚の友人は「夫婦仲いいじゃない」と思ってくれている。母には絶対に無理だ。親戚の集まりで「ふたりで仲よくやってるの?」と聞かれるたびに「うん、まあ」と答えてきた。パートの帰りに寄るスーパーで同僚と話す5分間でも、「実は夫と1年7ヶ月……」とは、絶対に口に出せない。
だから夜中に、一人で検索した。
「誰にも言えない」が長くなるほど、自分を疑い始める

相談できない時間が積み重なると、思考がある方向に固まってくる。「原因は私にあるんじゃないか」という方向だ。
夫は特に変わっていない。ひどいことをされたわけでもない。会話はあるし、年に1回は旅行にも行く。なのに何かが1年7ヶ月前から消えた。その「何か」に名前をつけてしまうと、自分が壊れているみたいな気がして、ずっと名前をつけないでいた。
「自分の体が女として機能しているのかわからない」という感覚。これを言葉にしたのは、実はこれが初めてだ。
無料相談で最初に確認した「3つのこと」
無料相談を探す前、私が一番不安だったのは「タダ」の先に何があるかだった。実際に確認してみてわかったことを書く。
Q:無料って本当に無料? 後から課金されない?
「無料相談」と書いてあっても、最初の15分だけ無料でその後は有料プランへ誘導という形式のサービスは多い。ただ、初回30分完全無料・クレジットカード登録なしで利用できるオンラインカウンセリングサービスは実際に存在する。予約フォームに名前とメールアドレスだけ入力して、ZoomのURLが届く形式のものが使いやすかった。
Q:夫に知られることはある?
まともなオンラインカウンセリングサービスは守秘義務を明記しており、家族への開示は原則ない。ただし一点だけ気をつけてほしいのが、使っているデバイスのブラウザ履歴だ。夫と共用のタブレットではなく、自分のスマホのシークレットモードで検索・予約することを強くすすめる。
Q:カウンセリングで何を話せばいいかわからない。それでも大丈夫?
カウンセラーはこちらから情報を引き出すのが仕事だ。「1年7ヶ月です」とだけ言えば、「いつ頃から」「会話はあるか」「自分から行動したことはあるか」と向こうが質問を続けてくれる。最初の10分で、ぐるぐるしていた頭が整理された。「うまく話さなければ」は不要だった。
ここが核心:「相談」には3つの入口がある
セックスレスを相談できる場は、性質が異なる3つに分けて考えると選びやすい。
1. オンラインカウンセリング(公認心理師・臨床心理士)
関係性・感情面のサポート。「なぜこうなったか」「どうしたいか」を整理する場。初回無料のサービスが多い。
2. 婦人科オンライン診療
身体的・ホルモン的な原因へのアプローチ。エストロゲン低下や自律神経の影響で性欲や感覚が変化することは、医学的に報告されている(日本産科婦人科学会ガイドライン)。オンラインなら千葉から都内の婦人科まで出かける必要がない。
3. 性カウンセリング専門職
日本性科学会認定の性カウンセラーが在籍するサービスも増えている。二人の関係改善を専門的にサポートする場で、夫婦で一緒に受けることもできる。
「誰にも言えない」状態が続くと「自分に問題がある」という方向に思考が固まりやすい。でも実際には、セックスレスの原因は身体・心理・関係性の3層が絡み合っていることがほとんどで、一つの窓口で全部解決しようとしなくていい。入口はどこからでもいい。
「診察が必要かも」と気づいたのはカウンセリングの後だった
カウンセリングで言われて初めて気がついたことがある。「ホルモンバランスの問題が絡んでいる可能性があるので、婦人科への受診も選択肢に入れてほしい」という言葉だった。
セックスレスの原因を「関係性の問題」だけだと思い込んでいたが、女性のエストロゲン分泌は20代後半から緩やかに変化し始め、30代以降に体の感覚の変化として現れることがある。また、大豆イソフラボン由来の「エクオール」を体内で産生できない女性(日本人女性の約半数とされる)は、ホルモン的な揺らぎを感じやすいと言われている。
婦人科オンライン診療は、スマホから予約して夫が外出している30分で診察が完結する。「性生活について相談したい」と書くだけでいい。恥ずかしいという感覚を手放すための最初の一歩として、費用対効果は非常に高かった。
「iroha」を知ったのも、カウンセリングの後だった
少し個人的な話をする。
カウンセリングの中で、「パートナーとの性生活が途絶えている間、自分の体の感覚を確認する機会もゼロになっていますよね」という話になった。「自分の体が機能しているかわからない」という私の言葉に、カウンセラーが「それはセルフケアとして確認できますよ」と静かに言った。
その後調べて iroha を知った。医療機器グレードのシリコン素材を使った、デザインが静かで品のあるセルフケアグッズだ。「快感を追求する」という文脈ではなく、「自分の体を自分で知るためのウェルネスツール」として、実際に女性の産婦人科医が言及しているケースもある。
「機能しているのかわからない」という感覚は、放置するとどんどん深くなる。そこに向き合うことは、恥ずかしいことでも後ろめたいことでもない。
よく引っかかる「あの疑問」に答える
Q:セックスレスは何年続いたら法的に問題になる?
離婚事由として認められるかどうかは年数だけでなく、「悪意の遺棄」などの立証が必要で、単純に期間では決まらない。今すぐ離婚を考えているわけではないなら、法的な話より先に、関係改善の相談を優先する方が自分の選択肢を広げることにつながる。
Q:夫から「疲れている」と言われ続けている。これって典型的な言い訳?
「疲れ」の背景には、ED(勃起不全)、うつ症状、職場ストレス、または関係性の変化が隠れていることがある。「言い訳かどうか」を判断するより、その背景を一緒に探ることの方が、長い目で見たとき解決につながりやすい。夫側にも、専門的なサポートが必要なケースは少なくない。
Q:自分に欲求がなくなってきた気がする。これは正常?
正常だ。長期間の性生活の停滞は、女性側の欲求にも心理的・ホルモン的な影響を与えることが知られている。急激な変化がある場合は婦人科での確認が有効で、異常ではなく「変化」として捉えるのが適切だ。
1年7ヶ月の沈黙は、最初の一言で割れた
カウンセラーに「夫と1年7ヶ月、ふれあいがありません」と言った瞬間、涙が出た。自分でも驚いた。「これくらい普通かもしれない」と思いながら、ちゃんと傷ついていたんだと、その時初めてわかった。
無料相談の価値は「解決する」ことではなく、「声に出す機会を作る」 ことだと思う。一人で夜中にスマホの計算機を叩いているなら、その数字を、知らない誰かに言ってみる。それだけで、少し呼吸が楽になる。
もしあなたが、夫との性生活の停滞を誰にも話せていないなら、まず初回無料のオンラインカウンセリングを予約することを勧める。 予約にかかるのは3分、費用はゼロ、夫にバレない。
身体的な変化も気になるなら、婦人科オンライン診療という入口もある。「相談しにくい」を解決するために作られたサービスだから、「何を話せばいいかわからない」でも大丈夫だ。
沈黙は、長ければ長いほど重くなる。1年7ヶ月でも、5年でも、今が一番早い。
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参考・引用情報
※体験談は個人の感想であり、効果・効能を保証するものではありません。


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