2月の本町、午前2時
電気を消しても涙が止まらない——そんな夜が続いているなら、この記事はあなたのためのものだ。
理由はわからない。仕事が嫌なのか、転職サイトを今日も開いて閉じた自分への情けなさなのか。泣き始めてから3分くらいで止まって、あとは天井を見ている。それがほぼ毎晩続く。
ここで一度、スマホのカレンダーを遡ってほしい。泣いていた日と生理前の期間が、ほぼ一致していないだろうか。月に1回、決まって1週間、涙腺の制御が効かなくなる。有給が「体調不良」で消えていく。嘘ではないけれど、診断書に書けるような病名はない。
「気合いが足りない」と思ってしまう。先輩たちはみんな普通に働いている。自分だけがこんなに脆い。そう信じて、誰にも言えなくなる。
でも、それは違う。
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「生理前の不調は気のせい」という都市伝説
PMSとは、生理の3〜10日前から始まる身体的・精神的な症状のことだ。Premenstrual Syndrome、月経前症候群。
気のせいじゃない。
ホルモンバランスの変動によって、脳内の神経伝達物質——特にセロトニンの働きが乱れる。セロトニンは「幸福ホルモン」とよく言われるが、正確には「情動の安定装置」だ。これが月経前に急激に変動することで、感情のコントロールが難しくなる。涙もろくなる、不安になる、些細なことで怒りが出る、集中できない——これは「性格」でも「根性が足りない」でもない。
脳の化学反応だ。
何年も自分を責め続けてしまうのは、この仕組みを知らないからだ。気合いでどうにかなると思っているから、毎月同じ崩れ方をして、また自己嫌悪に落ちる。
知るだけで、少し変わる。
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「おかしいかもしれない」と気づく月曜日
上司から軽く注意される。提出物のフォーマットが違っていた——それだけ。なのにその瞬間に頭が真っ白になって、トイレに駆け込んで15分泣く。
仕事に戻ってからも手が止まらない。画面が滲んで見えない。昼休みに転職サイトを検索する。なぜそのキーワードを打ったのか、自分でもよくわからない。ただ「ここから逃げたい」という感覚だけがある。
その週に有給を1日使う。布団から出られない。
そして「生理前 涙が止まらない 仕事 行けない」で検索して初めて、「これがPMSかもしれない」と気づく。よくある流れだ。
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試したい4つの対処法
PMSへの対処として、実際に効果が報告されている方法を挙げる。
① 睡眠を先に確保する
生理前の1週間は、睡眠の質が落ちることが多い。浅い眠りが続いて、朝から疲弊した状態で仕事に行くと、ちょっとした刺激で崩れる。まず23時にはスマホを伏せる。通知をオフにして、Spotifyの「Sleep」プレイリストをかける。これだけで翌日の崩れ方が少し変わる。
完璧ではない。でも、何もしないよりはマシだ。
② カフェインを生理前1週間だけ抜く
コーヒーを1日3杯飲んでいるなら、生理前の7日間だけルイボスティーに切り替える。カフェインはPMSの症状を悪化させることがある。最初の2日間は頭痛が出て「逆効果か」と感じることもあるが、3日目以降に夜の泣きが減ったという声が多い。
この4つの中では、最も変化を実感しやすい方法として挙げられることが多い。
③ PMSサプリを使う
「ちゃんとしたサプリ」を探して行き着いたのが、チェストツリー(西洋ニンジンボク)という植物由来成分が入ったタイプ。ホルモンバランスへのアプローチとして注目されている成分で、PMSに特化したサプリに配合されていることが多い。
PMSサプリは種類が多いが、核になる成分の違いで選ぶ。ビタミンB6、マグネシウム、チェストツリー——この3つが揃っているものを選ぶのが基準になる。飲み始めて2ヶ月で「気持ちの底が少し上がった」という声が多い。数値で測れるものではないが、有給の消費が減ったという報告もある。
④ 漢方を試す(加味逍遙散)
「PMS 漢方 女性」で検索すると必ず出てくる「加味逍遙散(かみしょうようさん)」。ドラッグストアで1,000〜1,500円程度で買える。イライラより「涙もろくなる・落ち込む」タイプに合いやすい処方だ。
漢方は2〜3ヶ月続けないと効果が出ないと言われるが、1ヶ月目から「落ち込みのピークが少し低くなった」という変化を感じる人もいる。飲み忘れないよう、洗面台の歯ブラシの横に置いておくとよい。
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「自分で抱え込むな」ではなく「誰に話すかを選ぶ」
PMSで一番つらいのは、「誰にも言えない」という孤立感だ。
職場では言えない。「毎月1週間、精神的に不安定になります」とは誰も言えない。友達にも言いにくい。「生理前に泣いてた」は言えても、「毎月有給が消えるくらい崩れる」は言いにくい。
そういうときに、オンラインカウンセリングが選択肢になる。
オンラインカウンセリングなら、初回は無料か数百円で使えるものがあり、自分のペースで予約できる。対面ではないから、ワンルームで寝転がったまま話せる。
「PMSで毎月崩れます」と伝えると、「それは、かなり大変でしたね」と受け止めてもらえる。それだけで少し楽になる。
アドバイスより先に、「大変だった」と受け取ってもらうこと。それが必要な段階がある。
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転職サイトを開いては閉じる、の正体
転職サイトを開くのが毎月同じ時期——そんなパターンに気づくことがある。
「未経験」「在宅 事務」「副業 初心者」。検索ワードは毎回少し違うが、タイミングは一致している。生理前の1週間だ。
スマホの履歴をカレンダーと並べると、笑えてくるくらい一致する。
その「逃げたい」という衝動は、職場への本当の不満ではないかもしれない。ホルモンの変動が、判断力と感情の安定を一時的に崩している。その状態で「転職しよう」「辞めよう」「もう無理」と決断するのは危うい。
職場に不満があるのは本当かもしれない。でも、トイレで15分泣いたのはPMSのせいかもしれない。その切り分けが要る。
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毎月消えていく有給に気づいた日が、変わる始まり
4ヶ月で有給が3日消える。全部、生理前の1週間に集中している。
これに気づいたとき、最初に思うのは「自分は弱い」だ。でも次に来る問いのほうが重要だ——「これ、毎年続くのか」。
環境はある程度仕方ない。でも、毎月の1週間が「なかったことになる」のは、仕方なくない。
変えられるものを変える。
まず睡眠。次にカフェイン。PMSサプリと加味逍遙散を続ける。オンラインカウンセリングは月1で使う。全部合わせても月5,000〜8,000円程度。有給1日の賃金換算より安い。
「気合いで乗り越える」のをやめると、有給が減らなくなる。
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もしあなたが「生理前だけ崩れる」なら
毎月同じ時期に落ち込む。涙が止まらない。仕事に行けない日がある——それがPMSの可能性が高い。
まず試してほしいのは、PMSサプリと加味逍遙散の併用だ。どちらもドラッグストアで手に入る。即効性はないが、2〜3ヶ月で変化が出やすい。選ぶポイントはチェストツリー、ビタミンB6、マグネシウムの3成分が入っているかどうか。
それでも「月に1週間、崩れる」が続くなら、オンラインカウンセリングを選択肢に入れてほしい。初回無料や低価格で試せるサービスも増えている。対面じゃなくていい。自宅のワンルームから、スマホ1台で予約できる。
PMSは気のせいじゃない。毎月同じ時期に崩れるのは、弱さじゃない。
仕組みがわかれば、対処できる。有給3日は取り返せないけど、来月の1週間は変えられる。
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