SWEETFILLA / 2026-04-16

毎月7日の有給が消えている——生理前のPMSメンタル不調、それは弱さじゃなかった

毎月生理の7〜10日前になると涙が止まらない、気力がない、有給を使い果たす——それはあなたのメンタルが弱いのではなく、PMSのホルモン変動が引き起こす生理学的な反応です。広告代理店・社会人2年目OLの体験をもとに、今日から試せる対処法と医療的選択肢を紹介します。


13時半。本町のオフィスビル6階のトイレに逃げ込んで、個室の鍵を閉めた。

泣いてた。なんで。

怒られたわけじゃない。プレゼンで失敗したわけでもない。ただ、朝から胸の底に何か重いものが沈んでいて、それが11時すぎから溢れ出した。昨夜も同じだった。家賃7.2万のワンルームの電気を消したあと、3分くらい泣いた。今年2月からずっとこうだ。

今年に入って4月までの4ヶ月で、有給を7日使った。「また体調不良?」という上司の目線が怖い。先月、同期が1人辞めてから、毎晩転職サイトを開いては閉じるようになった。でも今のわたしに転職活動ができるとは思えない。

これが毎月来る。生理の7〜8日前になると、こうなる。

PMS(月経前症候群)とは、月経の3〜10日前から繰り返し現れる身体的・精神的症状の総称だ。日本産科婦人科学会によると、月経がある女性の約7〜8割が何らかのPMS症状を経験するとされており、そのうち約5%は日常生活に著しい支障をきたすPMDD(月経前不快気分障害)に相当するとされている。

※この記事は医学的・一般的情報を提供するものであり、診断・治療を目的としません。症状が続く場合は医師・婦人科・かかりつけ医にご相談ください。

毎月同じ日に、別のわたしがやってくる

Authentic Stock via stocksnap

広告代理店の社会人2年目。残業はあるが仕事はなんとかこなせている。友達もいる。生理前の1週間さえなければ、普通にやれてる気がする。

「わたし、精神的に弱いのかな」と何度か思った。でも、これは精神力の問題じゃない。

排卵後から分泌が増えるプロゲステロン(黄体ホルモン)は、月経が近づくにつれ急激に低下する。この変動が、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの産生を抑制すると考えられている。セロトニンは感情の安定や幸福感に深く関わる物質だ。生理前に涙もろくなる・突然気力を失う・些細なことで絶望的になる——これは性格でも弱さでも根性の問題でもなく、ホルモン変動による生理学的な反応だと、複数の研究が示している。

つまりわたしが毎月7日の有給を使っているのは、「メンタルが弱いから」ではなく、「毎月ホルモンが脳に作用しているから」だ。

理由もわからず泣けてくる夜の、正体

Authentic Stock via stocksnap

Q:毎晩3分くらい泣いているのは、PMSのせいと考えていいの?

A:繰り返しが確認できるなら、その可能性は高い。判断のポイントは「周期性」と「継続性」だ。毎月ほぼ同じ時期(生理の7〜10日前)に同じ症状が出て、生理が来ると楽になるなら、PMSの精神症状として考えられる。まずはルナルナなどのアプリで1〜2周期、生理日と気分の変化を記録することが、対処の第一歩になる。パターンが見えるだけで、「またホルモンの1週間が来た」という認識に変わり、自己攻撃が少し和らぐ。

本町駅から御堂筋線に乗り、帰宅するのは大体21時半。近所のファミリーマートで400円のサラダとチューハイ1本を買う。ワンルームの小さなテーブルに広げて、スマホで転職サイトを開く。「大阪・広告・マーケ 求人1,423件」という数字を見て、閉じる。

このルーティンが、生理前の1週間だけ異様に重くなる。食欲がないのに眠れない。体に鉛が入ったみたいだ。

PMSとPMDDは、どっちが「深刻」なの?

Q:PMSとPMDD、何が違うの?

A:PMSは月経前の症状全般の総称で、軽度〜中等度のものも含む。PMDDはその中でも精神症状が強く、日常生活や仕事に明らかな支障をきたす状態だ。アメリカ精神医学会のDSM-5では、PMDDは独立した精神疾患として定義されている。毎月1日以上、生理前の症状で仕事を休む状態が3周期以上続いている・消えたいという気持ちが浮かぶ、のいずれかがあれば婦人科または心療内科への受診を強く勧める

Q:有給を毎月使い続けて、どこで受診を決めるべき?

A:「いつか行こう」と思いながら毎月を乗り越えることで、症状が固定化・悪化するケースがある。婦人科でのPMS診断は問診と症状記録のみで可能なことが多く、特別な検査が必要なわけではない。アプリの記録を2周期分持参するだけで診察がスムーズになり、治療の選択肢(低用量ピル・漢方薬・カウンセリング等)が一気に広がる。「行きたいけど何を話せばいいかわからない」という人ほど、記録アプリが力になる。

ここで一度、要点を整理する

PMSのメンタル不調は「弱さ」や「気のせい」ではなく、ホルモン変動による生理学的な反応だ。毎月同じ時期に涙が止まらない・有給を使い果たす状態には対処法がある。まず記録をつけて周期性を確認し、必要なら婦人科または心療内科を受診する。その前日・今この瞬間にできるセルフケアも積み重ねながら、毎月の「崩壊の1週間」を少しずつ小さくしていく——これが今のわたしに必要な地図だ。

職場のトイレ個室で、今すぐできること

受診するまでの間にも、今日の昼休みにできることがある。

4-7-8呼吸:4秒吸って、7秒息を止めて、8秒かけてゆっくり吐く。これを4セット繰り返す。副交感神経を優位にし、急性の不安・緊張を和らげる効果が報告されている。個室の中で、誰にも見られずにできる。

カフェインを一時的に減らす:生理前のエストロゲン低下期には、カフェインがPMS症状(特に不安・睡眠障害)を悪化させる可能性を示唆する研究がある(Nurk et al., *European Journal of Clinical Nutrition*, 2009)。毎朝買っているファミマのカフェラテを1本やめるだけで変化を感じる人がいる。

朝の光を10分浴びる:本町駅を出たとき、地下に降りずに1ブロックだけ地上を歩く。朝の光にはセロトニン産生を促す効果があるとされており、PMS期の気分低下に対する関連が研究されている。たった10分、でも毎日続けると変わる。

毎月のこの1週間に「道具」を持つ

気合いで乗り越えようとして毎月失敗する——そのループを抜けるには、道具が必要だ。

漢方・PMSサプリの活用

PMSの精神症状(イライラ・気分の落ち込み・不安)に対して、産婦人科でもよく処方される漢方薬が加味逍遙散だ。市販薬としても入手できるが、継続服用する場合は医師への相談を勧める。また、PMS対策として設計されたサプリメントの中には、チェストベリー(セイヨウニンジンボク)エキスを配合したものがある。チェストベリーはプロラクチン過剰分泌を抑制してPMS症状を改善する効果が、二重盲検比較試験で確認されている(Schellenberg, *BMJ*, 2001)。ハーモニズムは、このチェストベリーを含むPMSケアサプリとして設計されており、毎月決まった時期に繰り返す気分の波を抑えるサポートが期待できる。毎月有給を1日使うコストと比べれば、試す価値は十分にある。

オンラインカウンセリングを「逃げ場」にする

「自分が弱い」という自己攻撃が強くなっているとき、一番必要なのは「それはホルモンのせいで、あなたのせいじゃない」という言葉を、安全な場所で受け取ることかもしれない。転職サイトを開いては閉じる焦燥感も、同期が辞めてからの孤立感も、吐き出す場所が必要だ。cotreeのオンラインカウンセリングは、スマホで予約・受診でき、職場に知られることなく始められる。初回を比較的低価格で試せるため、「まず話すだけ」というハードルで使える。毎月有給を消費していることへの罪悪感、「わたしだけ弱い」という感覚を、専門家と一緒に解体していける。

あなたが毎月崩れるのは、弱いからじゃない

生理前の7日間だけ、世界の見え方が変わる。それは事実だ。ホルモンが変わる以上、脳の状態も変わる。気合いで乗り切れる範囲には生物学的な限界がある。

今すぐできる一手は、アプリで今月の記録をはじめること。生理日と気分の変化を2周期記録するだけで、パターンが見えてくる。そのデータを持って婦人科に行くと、診察がスムーズになる。記録することは、自分の体を「敵」から「理解すべき対象」に変える最初の一歩だ。

毎月7日使ってきた有給を、自分への攻撃材料にしないでほしい。それは精神力の欠如じゃなく、体が「助けが必要だ」と発しているサインだ。その声を無視し続けるより、今日ひとつだけ動く方が、ずっと建設的だ。

参考・引用

  • 日本産科婦人科学会「月経前症候群(PMS)・月経前不快気分障害(PMDD)」診療ガイドライン
  • Schellenberg, R. (2001). Treatment for the premenstrual syndrome with agnus castus fruit extract: prospective, randomised, placebo controlled study. *British Medical Journal (BMJ)*, 322(7279), 134–137.
  • Nurk, E., et al. (2009). Intake of caffeine from various beverages and its association with anxiety. *European Journal of Clinical Nutrition*.
  • American Psychiatric Association. (2013). *Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM-5)*. PMDD diagnostic criteria.
  • NEXT STEP

    相性のいい出会い方を3分で選ぶ

    恋愛不安、婚活疲れ、身バレ対策を整理してから比較へ進めます。

    無料診断を始める →おすすめを比較する