午後8時42分、千葉の持ち家のキッチン。
今日も夕食を一緒に食べた。鮭の塩焼きと、スーパーで半額シールが貼ってあったほうれん草のおひたし。夫は31歳で、ちゃんと「おいしい」と言ってくれる。食卓で笑いもあった。職場の同僚の話、来週の予定の話。でも食器を流しに持っていって、リビングに戻ると、夫はNetflixを開いて、私はスマホを開く。午後10時45分になると夫が「先に寝るね」と言って、寝室に消える。
1年7ヶ月、そうやって夜が終わっている。
— セックスレスとは、日本性科学会の定義で「特別な事情なく、1ヶ月以上性交のない夫婦」を指す。 日本は先進国の中でもこの割合が高いとされており、婚姻年数が長くなるにつれてその傾向が強まることが報告されている。
※この記事は医学的・一般的情報を提供するものであり、診断・治療を目的としません。症状が続く場合は医師・婦人科・かかりつけ医に相談してください。
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「原因は私にあるのかもしれない」という問いの重さ

スマホで「セックスレス 原因 女性側」と打ったのは、去年の秋のことだ。
検索結果を眺めながら、妙に焦った気持ちになった。「女性のリビドー低下」「ホルモンバランスの乱れ」「慢性疲労による回避」——そういう言葉が並ぶたびに、「やっぱり私が変わらなきゃいけないのか」と思う反面、「でも私は何も変わっていない」という言葉が同時に出てきた。
婚姻6年目のパートの主婦が、千葉の持ち家で夫婦として生活している。外から見れば安定した夫婦のはずで、「1年以上ふれあいがない」とは誰にも言えない。友達にも、母にも、義母にはなおさら。だから深夜、一人でスマホを見ながら、「原因は私なのか」という問いを抱えたまま画面を閉じる。
その問いに、この記事は正面から向き合う。
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33歳の身体で、静かに起きていること

「女性側に原因がある」という言葉を聞くとき、真っ先に思い浮かぶのは意志や愛情の話だ。でも実際には、これは身体の状態の話であることが多い。
33歳という年齢は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が緩やかに変化し始める時期と重なる。エストロゲンは性欲だけでなく、睡眠の質・気分の安定・デリケートゾーンの粘膜の状態にも深く関与している。慢性的なストレスが続くと、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の分泌が増加し、性ホルモンのバランスが乱れやすくなることが報告されている(参考:日本産科婦人科学会ガイドライン)。
パートで週5日働きながら夕食の準備・洗い物・洗濯を担う生活。「疲れた」という感覚が週を重ねるごとに慢性化したとき、性的な関心(リビドー)が低下するのは、身体の防衛的な反応として起きうるものだ。
「あなたの意志が弱い」でも「愛情が薄い」でもない。身体と生活環境が交差した結果として起きている変化だ。
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「女性側に原因がある」とは、具体的にどういうこと?
A: 女性のリビドー低下・デリケートゾーンの不快感・心理的な回避行動が、継続的に親密な時間を遠ざけている状態を指す。
よく見られるケースを整理する。
デリケートゾーンの乾燥・違和感(性交時痛):エストロゲン低下で粘膜が薄くなり、不快感が生じることがある。これが「避けたい」という気持ちに直結する。
慢性疲労・睡眠不足:身体が休息を優先するモードに入り、性的関心が後回しになる。パートから帰って夕食を作り、後片付けをして、気づいたら午後11時——その疲れは本物だ。
うつ・慢性的な不安:気力の全般的な低下として性的関心も失われやすい。「自分の体が女として機能しているのかわからなくなる」という感覚は、このサインであることがある。
「断られた記憶」による心理的回避:過去の体験が積み重なり、「また傷つきたくない」という防衛反応が先に出る。
これらはいずれも、婦人科や性カウンセリングで相談できる医学的なテーマだ。「私の気持ちの問題」と一人で閉じ込める必要はない。
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「でも夫からも来ない」という矛盾
「女性側に原因がある」という言葉を見るたびに感じる違和感の正体は、「じゃあ、夫はどうなんだ」という問いだ。
1年7ヶ月、こちらから誘ったこともないが、向こうからも来ない。「ふれあいたいのか、もう諦めているのか」、自分でも整理がつかなくなってきた。「夫が嫌いになったわけじゃない。でも何かが止まっている」——その「何か」が何なのか、見当がつかない。
セックスレスの研究では、男性側の要因として「パートナーへの遠慮」「断られることへの恐怖」「性欲の自然な変化」が上位に挙げられることが多い。つまり、どちらかが悪いのではなく、二人の間でコミュニケーションが止まっていることが実態に近い。「原因は女性側か男性側か」という問い方は、問題の本質を外している場合が多い。
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夫に話し出せないのはなぜ?
A: 「傷つけたくない」「変に見られたくない」「断られるのが怖い」という複数の感情が、同時に存在している。
婚姻6年目のカップルには、「今さら言い出しにくい空気」が積み重なっている。日々の会話はできる。夕食の話、仕事の話。でも「親密な時間を取り戻したい」という話は、なぜかできない。これは性格の問題ではなく、関係性が長くなるにつれて起きやすい「感情的な遠慮」のパターンだ。このパターン自体を性カウンセリングで扱うことができる。
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この問いに、どう向き合うか
「原因は女性側にある」という言葉は、自分を責めるための言葉ではなく、身体の状態を把握するための入口だ。
女性の身体・心・生活環境が複合的に絡み合った結果として、性的な関心や行動が変化することは、医学的にも認められた現象だ。「私が悪い」でも「夫が悪い」でもなく、今の状態を観察して、自分にできることを選ぶことが次のステップになる。自己嫌悪ではなく、自分の身体への好奇心と観察が分岐点になる。
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自分でできることから始めるとしたら?
A: まず「自分の身体の状態を知ること」から始めると、動きやすい。
婦人科の予約ハードルがまだ高くても、今夜から始められることがある。
デリケートゾーンのケア状況、生理周期の変化、疲労感のパターンを記録するだけでも、「なんとなく不調」という漠然とした感覚が整理されてくる。ルナルナのようなアプリを使うのも一つの方法だ。
セルフケアの選択肢として、irohaは女性のウェルネスとボディケアに特化したブランドで、デリケートゾーンのケアや自分の感覚を知ることを目的とした商品ラインを展開している。「パートナーとの時間のため」ではなく、まず自分の身体と向き合うために使うという視点で選ぶ30代女性が増えている。1年7ヶ月という時間の中で、自分の身体のことを後回しにしすぎていたと気づくきっかけになることがある。
デリケートゾーンの乾燥や違和感を感じているなら、👉 LCラブコスメ の公式サイトも選択肢だ。婦人科医が監修した女性向けウェルネス専門ショップで、粘膜ケア用の保湿ジェルや潤滑サポートアイテムを扱っている。「こういうものを使うこと」自体が、自分の身体への関心を再び持つきっかけになりやすい。個人差があるため、自分に合うものを探すプロセスを楽しむくらいの気持ちで試してみるといい。
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婦人科に相談していい悩みなの?
A: はい。「リビドーの低下・デリケートゾーンの違和感・性生活の悩み」は婦人科の正式な受診理由になる。
「こんなことで来てもいいのか」と思う女性は多い。でも婦人科では、ホルモン検査・粘膜の状態確認・必要に応じた処方まで対応できる。「性生活の悩みは婦人科へ」は、医療機関が実際に案内していることだ。
通院が難しい場合、婦人科オンライン診療という選択肢もある。スマホから予約・診察・処方まで完結するサービスが増えており、千葉からでも、パートの昼休みでも、自宅のリビングから医師に相談できる。「誰にも言えない」悩みだからこそ、対面より話しやすいと感じる人も多い。
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1年8ヶ月目の夜に向けて
今夜も鮭の塩焼きを焼くかもしれない。夫は「おいしい」と言って、Netflixを見て、「先に寝るね」と言うかもしれない。
1年7ヶ月は長いようで、でもそれは今夜まで続いた話だ。今夜のスマホの使い方が少しだけ変わるなら、明日は「1年7ヶ月と1日目」ではなく、何かが動き始めた日になりうる。
「原因は女性側にある」という問いは、誰かを責めるためではなく、自分の身体と向き合う入口だ。
もし今、デリケートゾーンの違和感・リビドーの低下・「ふれあいたいのか諦めているのかわからない」という感覚があるなら、まず一つだけ動いてほしい。セルフケアアイテムを試すこと、アプリで身体の記録をつけること、婦人科オンライン診療に予約を入れること——どれでもいい。「誰にも言えない」悩みは、一人で医師に話すことから動き始められる。
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